D2Cアパレル「ソージュ」のモデラートが5周年 原点回帰に選んだのはアート
「本当に好きなもの」に気づくきっかけに
インスタレーションのアートディレクターは、「ソージュ」のビジュアルを手掛ける土田あゆみ、制作は土田が代表を務めるクリエイティブ・エージェンシーのバンガル・ドーソン、映像作品は映像監督の林響太朗が手掛けた。エントランスには、さまざまな言葉が書かれた洋服のカバーが並べられ、フェイスカバーには説明がプリントされた、その先には3つの部屋を設置。最初の部屋には歪んだ姿を映し出す鏡、次は幾層にも重ねたカーテン、最後のミニシアターでは4つの試着室の中で起こるストーリーから構成されるショートフィルムを流した。「フィッティングルーム以外のテーマはなく、自由にクリエイションしてもらった」。その結果、エッジの効いたインスタレーションが完成。「費用対効果は説明できないが、インスタレーションを見た人に、ポジティブな何かを持ち帰ってほしい」。そこには市原代表の、「ファッションもアート同じ。今回のインスタレーションを通して、本当に自分が好きなものに気づいてもらえれば」という思いが込められている。
「ソージュ」は、ベーシックだからこそ着る人の個性が出るブランド。アートを通して問いかけをすることにより、モデラートにとっても、消費者にとっても、潜在的な課題解決につながるのではないかと考えた。「今回のインスタレーションを通して、われわれが何故、このような取り組みを行っているか興味を持ってもらうのが大切。アートを通して世の中に問いかけることで、波紋が広がる。また、ビジネスとブランドとして目指したいところを実現する手掛かりになると思う」。