2024年の外国メーカー車販売、前年比8.5%減の22万7202台 2年ぶりの前年割れ
2024年の外国メーカー車の新規登録台数が2年ぶりの前年割れとなった。日本自動車輸入組合(JAIA、ゲルティンガー剛理事長)が9日公表した統計では、前年比8.5%減の22万7202台だった。中東情勢の影響で海上輸送が長期化したほか、一部の有力ブランドが生産拠点の事情などで日本への供給不足が続いたことなども影響した。一方、輸入電気自動車(EV)は6年連続のプラスだった。 乗用車のブランド別ではメルセデス・ベンツ(MB)が10年連続で首位を維持。MBとBMWは前年を上回ったが、商品の供給面で滞りがあったフォルクスワーゲン(VW)が前年より3割減少した。モデル別ではBMWミニの「ミニ」が9年連続で首位を守った。 価格帯別では「400万円未満」が同28.6%減の3万9843台で11年連続の減少。全体に占めるシェアも17.7%(昨年は22.6%)と、初めて2割を割り込んだ。「400万円以上1千万円未満」も同2.2%減の13万8629台で、シェアは61.5%だった。一方、「1千万円以上」は同5.8%増の3万9614台で、シェアも17.6%と過去最高になった。車の高性能化や物価上昇、円安などで全体的に高価格帯にシフトしていることが背景にある。 輸入EVは同5.7%増の2万4198台だった。24年も新モデルが相次いで投入されたことが大きい。ミニ「エースマン」やボルボ「EX30」、アウディ「Q4イートロン」、テスラも順調に売れた。外国メーカー車に占めるEVのシェアは10.7%(前年は9.2%)で、初めて2桁台に乗った。 日本メーカー車を含む輸入車全体は、同3.0%増の32万789台で2年連続の増加となった。ホンダやスズキのインド産の乗用車が好調だった。 12月の外国メーカー車新規登録台数は前年同月比13.0%減の2万3483台となり、12カ月連続で減少した。EVは同0.3%増の2966台で2カ月連続の増加。日本メーカー車を含む輸入車全体では同7.6%減の3万863台だった。