オアシスの名曲TOP40
4位→1位
4位「Wonderwall」(1995年)★ 「なんだよこの曲は」。兄ノエルが当時の彼女のために書いたとされるこの胸を打つバラードを1995年5月に初めて聞いた時、弟のリアムはそう反応した。それから30年が経った今、「Wonderwall」はロックのスタンダードとなり、Spotifyでの再生回数は20億回を超え、エド・シーランやポール・アンカなど、数多くのアーティストにカバーされている。リアムも今ではこの曲を気に入っているが、ノエルは依然として複雑な思いを抱いているようだ。2019年のインタビューで、彼はこう語っている。「この曲の冒頭の3秒を演奏すれば、みんなが『待ってました!』ってなるんだよ。偉大なアーティストには必ずそういう曲がひとつやふたつあるもんだけど、幸運なことに俺には5曲もある。でも面白いことに、俺自身はこの曲をまるで気に入ってないんだよ」 ―A.M. 3位「Supersonic」(1994年)★ ノエル・ギャラガーはMojo誌のインタビューで、1994年にオアシスがキャリアをスタートした頃のアティテュードについてこう語っている。「俺たちはU2に挑む。このバンドが目指しているのはそこだ。フェルトやNed’s Atomic Dustbinなんて眼中にない。俺が狙うのはもっと遥かに高いところなんだよ」。ジョン・レノンの雰囲気とジョニー・ロットンの冷笑、幾重にもレイヤーされたギターの轟音、そして「俺は俺でなきゃダメなんだ/他の誰にもなれない」という堂々たる宣言が魅力の「Supersonic」は、その不遜さが単なる虚勢ではないことをはっきりと感じさせる。ノエルはこの曲を30分で書き上げたと主張しており、「めちゃくちゃテンションが上がってる / ジントニックをくれ」や「エルサっていう女の子を知ってる / 彼女は胃腸薬にハマってる」といった脈絡のない歌詞さえも超現実的に響く。彼にその力を与えたロックの神々は、やがてオアシスをその神殿へと迎え入れることになる。 ―J.D. 2位「Live Forever」(1994年)★ 友人、バンドメンバー、恋人、あるいは延々と酒を酌み交わした赤の他人に対してこういった思いを抱いたことがないなら、あなたは本当に生きているとは言えないのかもしれない。「君は俺と同じなのかもな / 俺たちには奴らには絶対に見えないものが見える / 君と俺は永遠に生き続ける」という歌詞をノエルが書いたとき、無数の若者たちが毎晩のように抱く非現実的でロマンチックなファンタジーが解き放たれた。感化されやすい何百万もの若者たちは、彼らの曲にこの世界の知られざる知恵を見出して「Yes!」と叫んだ。その一部は、自分たちが見たものを形にしようとバンドを始めた。だが彼らが書いた曲のどれひとつとして、「Live Forever」の普遍性の半分も宿すことはできていない。 ―S.V.L. 1位「Don’t Look Back in Anger」(1995年)★◆ 「Wonderwall」はミームやカラオケ、キャンプファイヤーの定番曲として親しまれているが、オアシスの神殿においてより高い位置に君臨する曲がある。誰かと肩を組んで歌うと映える力強いバラードというオアシスの十八番を体現する「Don’t Look Back in Anger」は、ビートルズ愛をストレートに表現しながらも独自の魅力を宿しており、「人生をロックンロールバンドに委ねないで / 彼らはすべてを投げ捨てるから」という悟りの境地をも示している。だがもうひとつ、この曲には明白で特別な意味合いがある。「Don’t Look Back in Anger」で歌われる、受容と許しを重んじ、後悔や恨みを持たずに前を向いて生きていくことを必要としていたのは、誰よりもノエルとリアムの兄弟だった。長い年月を経て、2人はようやくその道を選ぶことにしたのかもしれない。 ―J.B. --- 『コンプリート7インチ・シングル・コレクションBOX Vol.1』 日本独自企画:3000セット完全生産限定盤 2024年10月30日 (水) リリース 封入特典:ノエル・ギャラガー アクリル・スタンド 『コンプリート7インチ・シングル・コレクションBOX Vol.2』 日本独自企画:3000セット完全生産限定盤 2024年11月13日 (水) リリース 封入特典:リアム・ギャラガー アクリル・スタンド 【展示会情報】 リヴ・フォーエヴァー:Oasis 30周年特別展 会期:2024年11月1日(金)~11月23日(土) 会場:六本木ミュージアム
Rolling Stone