【欧州CL】Aマドリード逆転負け…不可解PKで勝ち越し点許す リールはレアル戦に続き2連勝
<UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL):Aマドリード1-3リール>◇23日(日本時間24日)◇1次リーグ第3節◇エスタディオ・メトロポリターノ 【写真】敗戦に落胆するAマドリードのヒメネス 【マドリード=高橋智行通信員】アトレチコ・マドリードがホームでリール(フランス)に1-3と敗れ、2連敗となった。リールはレアル・マドリード戦に続きマドリードの2チームを撃破し、2連勝を達成した。 前節ベンフィカ戦で0-4の惨敗を喫しているAマドリード。ル・ノルマン、アスピリクエタ、ジョレンテなどをけがで欠き、DF陣に難を抱えるシメオネ監督は、3日前のレガネス戦からスタメンを4人変更。システムをグリーズマン、セルロート、フリアン・アルバレスの3トップの4-3-3に変更して臨んだ。 一方のリールも多数のけが人を抱える中、ジェネジオ監督は5日前のからモナコ戦からスタメン8人を入れ替える大幅なローテーションを実施。前節レアル・マドリード戦で決勝点を決めて勝利の立役者となったデイビッドをベンチに置き、システムを3-4-2-1に変更した。フランスから約800人のサポーターが応援に駆けつけていた。 欧州カップ戦初の顔合わせとなった一戦は前半、神出鬼没のプレーを見せるグリーズマンを中心に攻撃を組み立てたAマドリードが主導権を握り、前半8分にフリアン・アルバレスがトゥーレのバックパスをカットして先制点を記録した。 対するリールはセルロートのタックルで早々にカベッラが負傷交代を余儀なくされた中、カウンターの機会を窺うも、Aマドリードの堅固な守備を崩せなかった。 ハイプレスで相手に激しく当たり、ゲームをうまくコントロールしたAマドリードは前半21分、グリーズマンの鮮やかなスルーパスに反応したセルロートがGKとの1対1を迎えるも、ループシュートを失敗した。 その後もAマドリードが優勢にプレーし、前半30分過ぎに連続でチャンスを作っていく。まず同32分、グリーズマンの左サイドからのクロスをセルロートがゴール前で合わせたが枠外。その1分後、今度はグリーズマンの右サイドからのクロスに対し、ヒメネスがヘディングシュートを放つが、GKシュバリエにファインセーブされた。 ボールをキープしても中に入れさせてもらえなかったリールは前半終了間際にようやく反撃する。ジョグロバに決定機が訪れたが、ペナルティーエリア内から打ったシュートは大きく枠上を越えていった。 後半もピッチを広く動き回ったグリーズマンを中心にAマドリードが主導権を握り、リールがカウンターを狙う展開で進んでいった。 こう着状態が続く中、リールは後半16分にジョグロバがペナルティーエリア外から見事なミドルシュートを決め、試合を振り出しに戻した。 失点後、シメオネ監督は即座に動き、シュートを外し続けたセルロートを下げ、コレアを投入。Aマドリードが前線をリフレッシュして勝ち越し弾を狙いにいくも、後半26分に相手2人と競ったコケに対して不可解なPKの笛が吹かれた。ハンドかファウルか誰も分からない状況の中、VARが介入。3分ほど経過した後、PKの判定が認められた。このPKをデイビッドが冷静に決め、リールが逆転に成功した。 Aマドリードは劣勢の状況を変えるため、すぐさま3枚替えを敢行。しかし焦りが見え、コレアやリーノ、ジュリアーノ・シメオネが次々とゴールを狙うも、GKのセーブやDFの好ブロックがあり得点できない。一方、リールは44分、左サイドを起点とした攻撃から、最後はデイビッドが試合を決めるゴールを記録した。 Aマドリードは幸先の良いスタートを切ったものの決定機を生かせず、何の判定で取られたのか分からないPKで逆転を許してCL2連敗。1次リーグ成績は1勝2敗の勝ち点3で27位に後退した。 一方のリールは2勝1敗の勝ち点6で15位にステップアップしている。