[厚木市]災害リスクを立体視覚化した3Dデジタルマップを公開
神奈川県厚木市(22万3800人)は、市の洪水浸水想定区域・土砂災害警戒区域・震度分布図・液状化危険度の「オールハザードマップ」を立体的に可視化した「あつぎ3Dデジタルマップ」を市ホームページで公開している。市は23年度から国土交通省主導の日本全国3D都市モデルの設備・オープンデータ化プロジェクト「Project PLATEAU(プラトー)」に参画し、災害リスクの可視化に向けて3Dデジタルマップを整備した。スマートフォンやパソコンから知りたい災害リスク情報を三次元で確認できるので、居住地域の災害リスクの直感的な理解に役立ててもらう。 3D都市モデルには建物等を単純な高さ情報の直方体で表現したLOD1や、外観の凸凹を表現し屋根や壁などの情報も付けたLOD2などがあるが、「あつぎ3 Dデジタルマップ」では市内全域をLOD1で整備し、本厚木駅周辺と愛甲石田駅周辺は詳細なLOD2に航空写真を用いた画像を貼り付け、より精細に再現している。市が整備した3D都市モデルデータは国土交通省のサイト「PLATEAU」に二次利用・商用利用可能な形でオープンデータ化され、誰でも無償で自由に利用できる。まちづくりや防災、観光、交通、環境、防犯、健康などさまざまな分野でのシミュレーションや分析等に展開でき、地域課題の解決に活かせることから、庁内での活用とともに民間等でのユースケース開発に期待を寄せている。これまで県内5市町で同様の3D都市モデルが整備されているが、独自の市民向け閲覧ビューアの整備は県内初。 (月刊「ガバナンス」2024年7月号・DATA BANK 2024)
<株式会社ぎょうせい>