森保Jが過去全敗の“鬼門”で難敵サウジ撃破!! 無失点でW杯最終予選3連勝
[10.10 W杯最終予選第3戦 日本 2-0 サウジアラビア ジッダ] 日本代表は10日、北中米W杯アジア最終予選第3戦でサウジアラビア代表と対戦し、2-0で勝利した。前半15分にMF鎌田大地(クリスタル・パレス)が値千金の先制ゴールを挙げると、その後は猛暑の中でしたたかに相手攻撃陣を封じつつ、後半36分には途中出場のFW小川航基が追加点を奪取。堂々の試合運びで過去3戦全敗だった敵地ジッダを攻略し、W杯最終予選を無失点で3連勝した。 【写真】「昇天した」「救急車で運ばれちゃう」伊東純也のモデル顔負けショットに大反響…久保建英らも脱帽 9月シリーズをC組唯一の2連勝で終えた首位・日本の第3戦は、1勝1分の2位・サウジアラビアとの天王山。日本の歴史では過去3戦全敗の敵地ジッダに乗り込み、午後9時のキックオフでも気温30度を上回る高温多湿下での一戦に臨んだ。 日本は6月シリーズから続ける3-4-2-1の新布陣を継続し、9月のバーレーン戦(◯5-0)と同じ先発起用。GK鈴木彩艶がゴールを守り、3バックは左からDF町田浩樹、DF谷口彰悟、DF板倉滉。ダブルボランチは主将のMF遠藤航とMF守田英正が組む。攻撃的なウイングバックは左にMF三笘薫、右にMF堂安律で、シャドーは左にMF鎌田大地、右にMF南野拓実。1トップにFW上田綺世(フェイエノールト)が入った。 試合はキング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアムに詰めかけた56,283人の大観衆に盛り立てられるサウジアラビアが序盤から勢いを持ち、サイドを主体に攻撃を展開。9月の3バックシステムではなく、4-3-3の布陣を敷いたことでウイングが活性化し、主将のFWサレム・アルダウサリが立て続けに日本の右サイドを突破していた。 それでも前半7分、日本も堂安が細かいパスワークから右サイドでカットインし、S・アルダウサリのファウルを受けてFKを獲得。サイドの攻防で意地を見せた。サウジアラビアも同9分、今度は右のDFサウド・アブドゥルハミドがワンツーから推進力を見せ、日本は左サイドを押し込まれる形となったが、S・アルダウサリのフィニッシュは鈴木が正面でセーブした。 そうして迎えた前半14分、日本が最初のビッグチャンスで先制に成功した。南野がうまく右のギャップでボールを引き出し、右に渡すと、堂安のファーサイドへのクロスにフリーの三笘が反応。左足ダイレクトで浮き球を折り返し、ペナルティエリア内に入っていた守田が頭で折り返すと、ゴール前に詰めていた鎌田がワンタッチで押し込んだ。 その後は1-0でリードした日本がボール保持で試合を落ち着かせると、守備時もミドルブロックで構える形で安定感を発揮。前半27分には中盤でボールを奪われ、速攻からFWフェラス・アルブライカンに起点をつくられると、アルダウサリ、MFムサブ・アルジュワイル、FWアイマン・ヤハヤに立て続けにシュートを打たれたが、町田、板倉、遠藤が鬼気迫るブロックを見せ、ピンチを逃れた。 その後はサウジアラビアの優勢が続き、前半36分にはセットプレーのクリアがゴール前に高く上がったが、鈴木が安定したパンチングで処理。同42分にはS・アルダウサリに右サイドを突破され、カットインは三笘のカバーで耐えたが、こぼれ球からアブドゥルハミドにミドルシュートを放たれる。だが、これも鈴木の完璧な横っ飛びセーブで阻んだ。 日本は前半アディショナルタイム1分、板倉の縦パスを南野がフリックし、上田が背中で制しながらターン。左足でシュートを狙ったが、GKアフメド・アルカサルに阻まれた。その後は不用意なボールロストから相手に攻め込まれる場面も続いたが、ゴール前の攻防では後れを取らず、1-0のままハーフタイムを迎えた。 日本は後半開始時、南野に代わってMF伊東純也を投入。伊東が右ウイングバックに入り、堂安が右シャドーに回った。後半5分には最終ラインのビルドアップから鈴木が一気にロングフィードを狙うと、最前線で身体を張った上田がうまくファウルをもらい、陣地回復に成功した。 日本は後半17分、鎌田に代わってFW前田大然を左ウイングバックに投入。三笘をシャドーに回した。すると同20分、遠藤の鋭いデュエルから前田が左サイドに飛び出し、さっそくチャンスを創出。さらに同21分、セットプレーの守備から守田が右サイドに大きく飛ばし、三笘がこれを受けると、クロスのフェイントから左足カットインシュート。ゴールにはつながらなかったが、再び攻撃に勢いが出てきた。 日本は後半30分、上田に代わってFW小川航基を投入。同33分、三笘が左サイドを深い位置まで仕掛け、後ろに戻したボールを守田が大きく右に展開すると、受けた伊東がゴール前に切れ込み、最後は小川が力強く右足を振り抜く。だが、これは相手DFにブロックされて大きく枠を外れ、追加点とはならなかった。 それでも後半36分、このプレーで獲得した右CKで試合を決めた。伊東がファーサイドに鋭いボールを送り込むと、反応したのは小川。強烈なヘディングシュートをゴール右隅に突き刺し、2-0とした。 その後はサウジアラビアがアバウトなボールを前線に蹴り込んでくる中、後半44分に堂安からMF久保建英、三笘からMF中村敬斗への選手交代を行いつつ、冷静に時間を使いながらシャットアウト。敵地で貴重な勝ち点3を獲得し、これで最終予選3連勝となった。