中国・深圳の日本人男児刺殺、24日に初公判 動機の判明が焦点
中国南部・広東省深圳市で昨年9月、日本人の男子児童(当時10歳)が刺殺された事件で、起訴されていた中国人男性の初公判が今月24日に開かれることが10日分かった。中国側から裁判日程の通知があったと在広州日本総領事館の関係者が明らかにした。 公判は深圳市の裁判所で開かれるとみられ、総領事館では館員が傍聴できるよう中国側と調整する。当局は事件の背景を説明しておらず、公判で犯行の動機などが明らかになるか注目される。 事件は昨年9月18日朝に発生。日本人学校に徒歩で登校中だった男児が40代の中国人男性に刺され、翌日死亡した。9月18日は、1931年の満州事変の発端となった柳条湖事件から93年となる日で、日本人を狙った犯行との見方も浮上。だが、当局は「偶発的な事件」との説明を繰り返し、現地在住の日本人の間では懸念の声が高まっている。 中国では昨年6月、江蘇省蘇州市でも日本関連の事件が起きた。日本人学校の送迎バスを待っていた日本人母子が刃物を持った男性に切りつけられて負傷し、バスの案内係の中国人女性が死亡。この事件は、今月9日の初公判で即日結審し、次回公判で判決が言い渡される見通し。【北京・岡崎英遠】