BRAHMAN・RONZI「音楽のことをラーメンって呼べばいいんじゃないかな?」
◇澄んだスープにちぢれ麺が泳いでいて綺麗だな ――たくさんのラーメンとの出合いのなかで、思い出深いラーメンはありますか? RONZI:そうですね~。今となっては、三陸にはめっちゃ行くようになったんですけど、岩手県の宮古市に『たらふく』というお店があって、そこはずっと憧れのお店でした。澄んだ綺麗な浄土ヶ浜の水のようなスープの写真をずっと見ていて、“いつか食べれたらいいな”と思っていたんですけど、宮古市によく行くようになったので、最近はめちゃくちゃ食べていますね(笑)。 でも、最初に食べたときの感動は今でも忘れない! 煮干しがすごく効いているんですが、最近の流行りのような煮干し感ではなくて、綺麗で澄んでいるタイプの優しい味。油もほぼ浮いていなくて、そこにちぢれ麺が泳いでいて、綺麗だな~って。 ――RONZIさんが思う、音楽とラーメンの共通点ってなんだと思いますか? RONZI:ラーメンと音楽……。めちゃくちゃ共通してますよ! ラーメンには種類があるかじゃないですか。それは、作り手によっても違うし、チェーン店であればお店ごとに味も違う。そして、季節によっても食べたい味って変化しません? 冬であれば味噌が食べたくなるし、九州に行けば豚骨が食べたくなったりとか、土地や風土でも変化していく。 音楽も一緒で、楽しいときには楽しい音楽が聴きたくなるだろうし、悲しいときには逆にポップな音楽を聴いて勇気を出すこともある。そのときの気分で聴きたい音楽は変わっていくし、流行りの音楽が聴きたいとき、古くからある音楽を聴きたいときだってある。だからラーメンと一緒だなって思うんです。 いっそのこと、音楽のことをラーメンって呼んじゃえばいいんじゃないかな? もしくはラーメンのことを音楽と呼ぶとか。全く同じものなんだから、僕はそう呼んでもいいと思ってる(笑)。食べるか聴くかの違い。人間が感じるということでは同じなんです。 ――なるほど(笑)。RONZIさんにとってラーメンの魅力とは? RONZI:そうですね~、いろんな種類があるラーメンを一括りにしてしまうことも多いけど、例えば、その地方にしかない中華そばであったり、そういうものはそこに行かないと食べれないですよね。 じゃあ、そこになぜその中華そばがあるのかと考えると、歴史的背景があったりするんです。そういうものが面白い! ラーメンの成り立ちを知るだけで、その土地の歴史の勉強になったりもするし、ラーメンを介してというのがいいじゃないですか! 土地土地の歴史をラーメンで知る。とても面白いと思うし、そこが魅力ですね。 (取材:笹谷 淳介)
NewsCrunch編集部