韓国「非常戒厳」背景に何が? 大統領は窮地に…弾劾訴追も現実味 今後どうなる?現地から最新情報
読売テレビ
韓国・ソウルから最新情報を中継で伝えてもらいます。 (取材・報告=NNNソウル 横田明 記者) 韓国の国会前ですが、依然、多くの市民の姿があります。 集まっているのが野党の支持者ということはありますが、正午から始まった抗議集会が7時間近くたった今も、人が増えてきています。 尹政権を支える与党は、今年4月に行われた総選挙で大敗していて、力を入れていた政策を進められないばかりか、来年の予算案を野党側に合意してもらえずにいました。 また、大統領夫人の疑惑について捜査する特別検察官を任命するための法律を繰り返し野党側に可決されては、これに対して大統領が拒否権を行使する、いわば防戦の連続でした。 さらに、本人や周辺の疑惑が相次いで浮上し、支持率が低下するなど厳しい政権運営を強いられてきました。 こうした中、「強権」とも言える手法で局面を打開しようとしたとみられます。 しかし、解除を迫られたことで、さらなる窮地に追い込まれ、尹大統領が弾劾訴追される可能性が現実味を帯びてきています。 韓国メディアによりますと、韓国の野党は4日午後、弾劾訴追案を国会に提出しました。その上で、野党側は早ければ今週金曜日(6日)にも本会議で採決することを目指しています。 野党は弾劾に必要な3分の2の議席数には達していませんが、すでに191人が賛成する見込みで、3分の2までは残り9議席となります。 そのため、わずかでも与党側から造反が出れば、弾劾訴追が可決される可能性も現実味を帯びてきています。