イエレン米財務長官、米国債発行「操作」とのルービニ氏主張を否定
論文で挙げられている数字は、実際の発行額ではなく、財務省に助言する市場関係者から成る外部委員会である財務省借入諮問委員会(TBAC)の古い予測に基づいていると同高官は指摘。また、税収により財務省が約3000億ドルの債務返済を行った今年の4-6月(第2四半期)も除外されていると述べた。
ミラン氏は、質問に対する電子メールでの回答で、TBACの予測は「将来を見据えた市場に織り込まれる」ものであるため適切だと述べた。第2四半期を除外した理由は、その時期には納税期限で歳入が急増し、短期証券発行は当然ながら減少するためだと説明した。
フロスト次官補は今月行った詳細なスピーチで、同省が「長期的に最も低いコストで借り入れを行う戦略の一環として、定期的に予測可能な方法で債券を発行している」と強調した。
定期的かつ予測可能
フロスト氏はさらに、10年物と20年物、30年物の国債発行の伸びが秋に鈍化したのは、1%程度の変化だと指摘した。
イエレン長官は、ブラジルのリオデジャネイロで開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の合間にインタビューに応じ、フロスト氏の講演が財務省のアプローチを最もよく説明していると指摘。「財務省の方針と債券発行に関する私の経験は、フロスト氏が概説した定期的かつ予測可能な原則と完全に一致している」と述べた。
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原題:Yellen Rejects Roubini Claim of ‘Manipulation’ in Treasuries (2)(抜粋)
--取材協力:Viktoria Dendrinou、Liz Capo McCormick.
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Christopher Condon