新薬開発の期間を2年以上短縮も 名市大など臨床試験で複数の薬を同時に評価できる取り組みを開始
テレビ愛知
乳がんの新薬の開発が迅速にできるよう、名古屋市立大学などが日本で初めて、1度の臨床試験で複数の薬の効果を同時に調べることができる取り組みを始めました。 国立がん研究センターによりますと、日本で乳がんと診断された人は約9万人です。治療では薬剤治療が大きな役割を担っていて、より効果的な新薬の開発が求められ続けています。ただ従来の新薬開発は、製薬会社が1つの薬ごとに臨床試験を行うため、多くの時間や費用がかかっていました。
今回、名古屋市立大学などは、医師が主導で臨床試験を行います。さらに1度の試験で複数の未承認薬を調べることができるため、開発時間の短縮が期待されます。名市大によりますと、この取り組みは日本で初めてで、従来の開発期間を2年以上短縮できる可能性があるということです。 名古屋市立大学 岩田広治特任教授: 「海外の(新薬開発の)スピード感に、どうしても日本が置いていかれるところがあって、そこに何か新しい手を打つことができないかということで、今回のプラットフォーム試験の立案に至った。標準治療として多くの患者に還元できるようになることを目指してやっている」
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