ストップ・ザ・バファローズ! リーグ4連覇を目指す王者・オリックスにつけ入る隙はあるのか?
こう語るお股ニキ氏だが、同時に「宮城・山下のふたりは、山本・山﨑の穴を埋める存在ではない」とも念を押す。 「宮城も山下も昨季の主力投手であり、少し成績を伸ばしたくらいでは上積みにはなりません。特に、山本と山﨑ふたり合わせた『約300イニングの穴』は、昨季活躍していなかった投手の台頭で埋める必要があります」 そこでお股ニキ氏が期待するのは、高卒2年目右腕の齋藤響介。さらに、大卒2年目左腕の曽谷龍平と大卒3年目右腕の椋木 蓮という〝ドラ1コンビ〟にも注目する。 「彼ら3人に加え、育成出身ながら、昨季覚醒して6勝0敗の東晃平。彼らが今季も成長して通年働けるか。だからといって、去年ブレイクした阪神の村上頌樹のように、いきなりMVP級の活躍をしてほしいという話ではありません。 シーズンを通して安定して投げ、7勝前後できれば、山本と山﨑が抜けた穴を埋めるのも不可能ではないと思います」 では、リリーフ陣はどうか? 昨季40試合以上投げたのは、抑えの平野佳寿(42試合)、中継ぎの宇田川優希(46試合)、阿部翔太(49試合)、山﨑颯一郎(53試合)の4人。充実のラインナップは今季も健在だ。 「オリックス救援陣の強みは個々の力量もありますが、首脳陣のマネジメント力のおかげで戦力の連続性があること。昨季の50試合以上登板は山﨑颯一郎だけで、使い潰しを避けている。これは素晴らしいです」 確かに、投手運用に長けている印象のあるロッテの吉井理人監督でも、50試合以上登板は3人もいた。 「このあたりのバランスの良さがオリックスらしさ。他球団の場合、酷使が響いたり、大事に使っても結局故障して単年だけの活躍になったりしがち。かといって、昨年のソフトバンクのように救援陣に過剰に人員をつぎ込んで先発不足になる、ということもありません」 不安な点を挙げるとすれば、来月40歳を迎える平野の衰えか。 「平野も〝劇場型〟といわれつつも、相手の打ち気を利用しながら最後は抑えるのだから、さすが。それでも、年齢的なことも考慮した上でクローザーをどうしていくのか。中嶋(聡)監督のマネジメント力が問われます」