【東京春季大会一次予選】2回に大量得点した都立町田、鋭い振りで都立成瀬にコールド勝ち
<春季東京都高校野球1次予選:都立町田10-0都立成瀬(5回コールド)>◇20日◇代表決定戦◇成蹊学園 【トーナメント表】東京都大会・ブロック予選の結果 4月1日からの春季東京都大会を目指す、1次ブロック予選。先週の土日に開幕したが、この日は多くの会場では代表決定戦が行われる。吉祥寺にある成蹊学園の会場でも、代表決定戦2試合が行われた。 初戦からいきなり代表決定戦となる都立成瀬に対して、都立町田は1回戦で昨夏はシード校となっていた東京成徳大高をある程度、点を取り合う接戦の末に下して進出してきており、勢いはある。やはり、公式戦のブランクが空いている春季大会の初戦は硬くなるだけに、1試合戦っているかいないかということは、選手の気持ちの上では影響するのかもしれない。 この試合では、結果としては、そんな気持ちの面が顕著に表れた結果となってしまった。試合前のシートノックを見た限りでは、こんなスコアでコールドゲームになってしまうとは、ちょっと想像できなかった。 都立成瀬は初回、2死から四球の走者を出したものの攻めきれず。その裏の都立町田は先頭の森川がいきなりの右線二塁打。内野ゴロで三塁まで進めて、3番・山口 奏多が一、二塁間を破って先制した。さらに2回にも、先頭の北原が左越え二塁打すると、バントの送球ミスであっさり2点目。さらに8番・竹添が中前打を放つと、死球、犠飛に暴投、押し出しなどで、都立成瀬バッテリーが崩れて大量6点が入った。 これで試合の流れは完全に都立町田に傾いていった。3回も失策とボークで好機を広げて、山口豪の二塁打で8点目。4回にも森川の右前打と小俣の二塁打で二、三塁として、犠飛と5番・南雲の適時打で10点差として、5回コールドで都立町田が都大会進出を決めた。 都立町田の北原投手は力みもなく、一見キャッチポールのような感じでスイスイと自分のリズムで投げていた。唯一のピンチは4回に小室、小玉の中軸に連打されて無死一、二塁となった場面だったが、しっかりと併殺で切り抜けた。結局、5回を投げて4安打2四球で無失点。打たせて取っていく北原投手を内野の守りもしっかりと支えていた。 都立町田が新任で、3年を経て昨秋の新チームから監督に就任した豊田慎之介監督は、「内容としては、できすぎでしたね」と笑顔だった。「秋は点が取れないチームだったので、基本に戻って振っていく練習をしていきました。狙いは真っすぐに絞って、しっかり振り切っていけました」と、飛ばないバットと言われている新基準のバットも、この日の都立町田に限って言えばさほど問題ないという感じだった。