大学准教授がすすめる「年賀状のしまい方」出す方も受け取る方も“負担のない”ポイントは?
15日から年賀状の受け付けが始まったが、ここ数年は、さまざまな理由から送るのをやめる「年賀状じまい」の人が増えている。 シニア食はここまで進化した!「料理の鉄人」が嚥下食を監修、飲みすぎや風邪にもピッタリ ■年々増加し企業の5割近くも 帝国データバンクが今月6~10日に行った企業へのネット調査(有効回答数1339社)によると、すでに49.4%が年賀状を送るのをやめたと回答した。背景には年賀ハガキの値上げや事務作業の削減、環境保護といったSDGsの観点などが関係しているという。 著書に「後悔しない『年賀状終活』のすすめ」がある東海大学健康マネジメント学科准教授の澤岡詩野氏が、近年の年賀状じまいの風潮について説明する。 「私は高齢者の方の研究をしていますが、6~7年前ぐらいから年齢を理由に気力、体力がなくなったので年賀状じまいをする人の話を耳にするようになりました。また、コミュニケーション手段が多様化する中、ハガキではなくLINEで年賀状を出しても“失礼じゃない”という風潮も相まり、コロナ禍ごろからは年代を問わず急速に年賀状じまいをする人が増えていったように感じます」 しかし、年賀状じまいにあたっては「いくつかのポイントに気をつけるべきだ」と澤岡氏は続ける。 「実際にインタビューした人の中にも、いきなり年賀状じまいのハガキが来たことで“絶縁状”のように感じた方もいらっしゃいました。ですから、年賀状じまいをするときにはハガキ代の高騰や“傘寿になったのでこれを機に”など相手が納得する一言を添えるのが必要です」 オススメは段階的に年賀状じまいをすることだという。 「例えば名前を見ても思い出せないような人を自分の人間関係の外縁において、年賀状じまいをしていく方法をすすめます。そうして人間関係の中心に向かっていくと、最終的には“ハガキでしかつながれない”“あえて年賀状を出し続けたい”といった人は12、13人しか残りません。そうした人たちにはこれまで通り年賀状を出し続ける方々もいます」(澤岡氏) 年賀状は「出さなければいけない」という強迫観念ではなく、「出したい」と思う人にだけ送る時代になってきたようだ。