SBI新生銀の4-9月純利益7割増-リテール好調で最高水準
(ブルームバーグ): SBIホールディングス傘下のSBI新生銀行は8日、2024年4-9月期の連結純利益が前年同期比7割増の444億円だったと発表した。資産運用商品の販売や住宅ローンを含め、リテール業務を中心に好調で半期ベースの過去最高水準となった。
発表資料によると、SBI新生銀単体の本業のもうけを示す業務純益は前年同期の2倍近い443億円だった。資金利益は同32%増の815億円、与信費用は73億円と前年同期の53億円から増加した。
4-9月期の純利益額は半期ベースで長期信用銀行から普通銀行に転換した04年度以降で最高となった。今期(25年3月期)計画の700億円に対する進捗(しんちょく)率は63%に達した。
決算会見で川島克哉社長は、SBIグループ入り後2年超が経過し、「さまざまなリソースをフルに使うことが定着しつつある」と述べ、通期純利益計画は「必達だ」と強調。今後は金利上昇により生じた利益を「顧客・収益基盤拡大の原資に使っていこうと考えている」とした。
SBI新生銀は残る公的資金約3300億円について、25年6月末までに返済手法や時期を決める予定。川島社長は「スキーム策定に時間をかけるつもりはない」としつつも、「環境変化が激しい中、一番いいスキームを決めていきたい。ありとあらゆる可能性を関係者と協議している」と述べた。
--取材協力:佐野七緒.
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Hideki Suzuki