6年ぶり!辺野古大綱引き 火の粉浴びて邪気払う 来場者「盛り上がって楽しかった」 沖縄・名護【写真複数】
【名護】名護市辺野古区の伝統行事「辺野古大綱引き」(同実行委員会主催)が25日、同区の多目的運動広場で開かれた。集落を東西の組に分けて挑んだ2本勝負の大綱引きは、2勝で東組が勝利した。本来は3年に1度の行事だが、新型コロナウイルスの影響で開催は6年ぶり。会場は行事に取り組む区民や多数の来場者の熱気に包まれた。 【写真】火の粉を浴びる参加者
大綱引きの前後には火の粉で邪気を振り払う「テービーガーエー」があった。たいまつを持った青年らが「サーサー、サーサーサー」とかけ声を上げながら輪になって会場を駆け回ると、来場者も輪の内側に入って火の粉をかぶり駆け回った。 たいまつを持った青年らが退場すると、ほら貝や太鼓、銅鑼(どら)が鳴り響く中、雄綱と雌綱が運び込まれた。両方の大綱がカヌチ棒でつながると、東西の組頭が腕組みし、舞台からの合図で綱引きが始まった。会場の盛り上がりが最高潮に達する中、東組が1、2本目とも徐々に綱を手繰り寄せ、勝利を収めた。 綱引きに先立ち、区青年会が伝統のエイサーや棒術を披露し、力強い太鼓やかけ声が日暮れ間近の会場に響き渡った。花火ショーでは間近から打ち上がる大輪に、参加者から歓声が上がったほか、米海兵隊第3海兵遠征軍音楽隊の演奏や子どもみこしなどもあった。 区民の10歳の児童は「綱を引く人の声が大きく威勢があり、勝とうというやる気を感じた」と満足げ。母親(32)は「前回は中止で残念だったが、今回はだいぶ盛り上がっていて楽しかった」と笑顔を見せた。島袋茂区長は多数の来場者に感謝し、3年後の開催にも意欲を示した。
The Ryukyu Shimpo Co., Ltd