【日本での欠点はボディサイズぐらい?】 ランドローバー・レンジローバーSV P510e 目下PHEV強化中
いいところばかりがどうしても目立ってしまう
レンジローバー最大の魅力は、やはりその独特な乗り心地だろう。 たゆたうと表現したくなるほど、ゆったりとした乗り心地で、どんな小さな凹凸もいなしてしまう懐の深さ。それでいて、決してクルマ酔いするような不快な動きではない。これが最高級SUVなのだと感じられる、レンジローバーでしか味わえない乗り心地。 重厚感があり、極めてソフトなのにコシがある。この乗り味だけでもレンジローバーを購入する価値があるとも思える、唯一無二の魅力だ。 いいところばかりがどうしても目立ってしまうレンジローバーPHEVだが、欠点をあげるとすれば日本ではどうしても持て余してしまうボディサイズくらいか。 重量税やタイヤ消耗の早さなども挙げられるかもしれないが、このあたりを気にせず乗れる人たちのクルマだ。そんな野暮なことは考えないほうがいいだろう。しかし、ボディサイズはどうにもならないので、駐車スペースなどに気を遣う場面はあるかもしれない。 そんな完璧に近い5代目レンジローバーだが、多彩な電動パワートレインが用意されていることも特徴だ。ガソリン仕様では今回試乗したPHEVのほかに、4.4LのV8ターボ+MHEV(マイルドハイブリッド)が出力違いで2種類。 ディーゼル仕様は3L直6ターボ+MHEV。そして今後登場予定のBEVと、すべて電動車でラインナップが形成されている。多様なニーズに応えられる点も完璧。まさに、キング・オブ・SUVといえるだろう。
試乗車のスペック
価格:2551万円(税込 オプションなし) 全長×全幅×全高:5060×2005×1870mm 駆動方式:AWD 車両重量:2900kg パワートレイン:直列6気筒2993cc+ターボチャージャー 使用燃料:ガソリン 最高出力:400ps/5500~6500rpm 最大トルク:56.1kg-m/2000~5000rpm モーター最高出力:143ps/2950rpm モーター最大トルク:28.0kg-m/1000~2900rpm システム最高出力:510ps システム最大トルク:71.4kg-m ギアボックス:8速オートマティック タイヤサイズ:285/45R22(フロント)285/45R22(リア)
小川和美(撮影) AUTOCAR JAPAN(編集)