鈴木優

　業界トップランナー揃い踏みの注目カードを制したのは、昨年のMVPだ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」10月25日の第1試合はU-NEXT Pirates・鈴木優（最高位戦）がトップを獲得。混戦で迎えた中盤、ソウズが多いとみるや一気に清一色仕掛け。最後は自分でポンしている牌でツモアガリという力技で、今期初勝利を飾った。 【映像】強引にして強烈！鈴木優の清一色 　この試合は東家からKONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人（連盟）、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）、鈴木優、渋谷ABEMAS・多井隆晴（RMU）の並びで開始。佐々木と多井、そして鈴木優は歴代MVP、そして堀は目下4連勝中で個人連勝のリーグタイ記録が懸かっている。東1局は佐々木が一人テンパイ、さらに次局に7800点（＋300点）のツモとリードを許す展開。これを追う鈴木優、東1局2本場に3・6筒待ちのタンヤオ・平和・三色同順・赤2という大物手をダマテンに構え、高目の3筒をツモ、跳満で佐々木をかわしトップ目に立った。 　その後、堀に跳満をツモられ、点棒を削られた鈴木優。小さなトップ目で南場へ突入した。南1局1本場、ソウズが9枚と一色手が見えるチャンスで、まず9索をポン。さらに7索、2索と続けてポン、7・8索待ちの変則二面張でテンパイした。2着目の堀もテンパイしているが、カン4索と苦しい待ちでリーチに踏み切れない。佐々木と多井もイーシャンテンにこぎつけていたが、ここは鈴木優の攻めが強かった。4枚目の7索を引き寄せ、清一色の8000点（＋300点）をゲット。「すばらしい！」「さすがMVP」「鈴木の勢いがすごい」「ないすううう！」と視聴者を大いに沸かせた。 　南4局1本場は、攻めだけではない鈴木優のうまさも光った。佐々木がソウズの混一色で仕掛けると、字牌を貯め込んでいた鈴木優が、すかさず東を差し込んでトップ終了。解説の藤崎智（連盟）も「読み切りって感じですね」と唸る完璧なゲームメイクで、今期初勝利を手に入れた。 　試合後のインタビューでは「ファイナルの最後の試合でも出てくるような、錚々たるメンバーで燃えてはいたのですが、僕は燃えすぎてしまうとかかりすぎてしまう。『あまり自信はないな…』くらいの感じで、ゆったりと打とうと思っていました」とメンタル面から語り、今期1勝目という結果には「格別ですね！やっと取れました」と会心の笑顔を見せた。超強敵が揃った試合で結果を出した昨期MVP。その鋭い攻めには、今年もライバルチームは手を焼きそうだ。 【第1試合結果】 1着　U-NEXT Pirates・鈴木優（最高位戦）3万4500点/＋54.5 2着　KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人（連盟）2万4700点/＋4.7 3着　KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）2万3400点/▲16.6 4着　渋谷ABEMAS・多井隆晴（RMU）1万7400点/▲42.6 ※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会 ◆Mリーグ　2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。 （ABEMA/麻雀チャンネルより）