まつもと大歌舞伎の千秋楽熱く 勘三郎さんに感謝の垂れ幕 長野県松本市
まつもと市民芸術館(長野県松本市深志3)で開幕した信州・まつもと大歌舞伎は15日に最終日・千秋楽を迎えた。幕が下りると約1400人の観客が一斉にペンライトを振り、松本での大歌舞伎開催に感謝を伝える垂れ幕3枚を下ろして役者たちをたたえた。主演の中村七之助さんらがカーテンコールで「ありがとうございました」と応えると、客席は盛大な拍手に包まれた。 今年は大歌舞伎を松本に定着させた中村勘三郎さんの13回忌に当たり、公演を支える市民サポーターが用意した「勘三郎さん!今年も盛大な松本公演でしたよ!」と書かれた垂れ幕が3階席から掲げられた。公演の新作歌舞伎「福叶神恋噺」にちなんで「またお逢いできる日を楽しみに 皆様の福も叶いますように」との垂れ幕も出た。 会社員・小松里衣さん(33)=松本市南松本2=は「舞台上と客席が一体感に包まれた。役者たちを身近に感じることができた」と興奮気味に語った。 大歌舞伎は12日に開幕し、全6公演で延べ8400人が来場した。「正札附根元草摺」「流星」「福叶神恋噺」の3演目を連日上演し、勘三郎さんの長男・勘九郎さん、次男・七之助さんら中村屋一門が熱演を繰り広げた。
市民タイムス