「ウクライナ戦で立証」…米国・欧州、パトリオットミサイルの大量購入へ(2)
③英国、2025年国防予算の削減で戦闘艦など退役予定 11月20日、英国政府が軍艦5隻、ヘリコプター31機、情報・監視・標的獲得および偵察(ISTAR)ドローン46機を退役させると発表した。英国のジョン・ヒーリー防衛相は議会で「今回の措置で老朽化した軍事装備を退役させ、今後5年間で5億ポンド(6億3200万ドル)を削減する」と明らかにした。しかし、野党議員は直ちに政府の突然の発表を非難した。 ヒーリー防衛相は、今回の退役計画が各軍指揮部の支援を得て2025年半ばに発表予定の戦略国防見直し(SDR)に関連した職員とも協議して行われたと明らかにした。また、同盟国に情報を提供し、NATOとも持続的に意見を交わしていると伝えた。 海軍では、「アルビオン級上陸艦」と「ブルワーク」が年末に退役する予定だ。防衛相は、これらは事実上退役したが、帳簿上だけ維持されており、これを維持するために年間900万ポンドがかかると明らかにした。2隻は、政府の長期的な海軍現代化戦略の一環として、近く発売される「マルチロール・サポートシップ(MRSS)」に代替される予定だ。 23型護衛艦「HMSノーサンバーランド」は構造的な損傷により修理するのが損になるという理由で退役するが、新型26型護衛艦に代替される予定だ。この他に数年間航海に出ていないウェーブ型給油艦2隻も退役する予定であり、この役割はタイド級タンカーが代替することになる。 退役するドローンは数年間の遅延、費用超過、一連のテストおよび作戦墜落事故など多くの困難を経験した英国陸軍の「ウォッチキーパーMK.1」だ。ウォッチキーパードローンは2014年に就役し、アフガニスタンで軍の活動を支援したが、その後の軍事作戦には参加しなかった。その後しばらく運用されなかったが、2020年に英国海峡の上空で移住民の密入国船舶を監視する任務を遂行した。 ヘリは老朽化した大型ヘリ「CH-47チヌーク」14機とヘリ「Puma HC2」17機だ。CH47は2027年からボーイングのCH47FERの英国形式名であるH47ERに交替される予定であり、Puma HC2の6機は「エアバスH145」に交替される予定だが、10億ポンド規模の中型ヘリコプター(NMH)事業の勝者が決定されず、残りの機体が何に交替されるかは決まっていない。 英国の国防シンクタンク「英国王立防衛安全保障研究所」の軍事科学責任者であるマシュー・サヴィル氏は声明で、「今回発表されたのは、大半が退役に迫っているか、準備水準が低いか、追加改造または投資する価値がないものだ」と明らかにした。 チェ・ヒョンホ/ミリードーム代表・軍事コラムニスト