データ活用人材の育て方 | ゴルフダイジェスト・オンラインのCMOが実践してきたこと
そして、上図では各フェーズは1、2、3、4と流れていくが、データ活用を成功するうえで重要なのが「どんな目的で行うのか」であり、実はアウトプットから考えることが大切になる。ビジネスサイドのマーケターがどのような目的で何をやりたいのかに基づいて、エンジニアサイドがシステムを構築することが理想だ。
しかし、実際には、ビジネスサイドとエンジニアサイドが円滑にデータ活用を進めている企業は少ないという。そこで、「システムサイドとビジネスサイドをつなぐ人材が必要だ」と三原氏。
┌────────── データ活用を内製で進めるなら、マーケ部門の中にアナリティクスエンジニアがいたほうがいいですね。マーケターのふわっとしたやりたいことを要件定義できる、コンサルタントの位置づけにもなってくれるような人です。 システム部にたくさんエンジニアがいたとしても、要件をシステムに落とすことに時間がかかってしまいますから(志賀氏) └──────────
目的のために、一番重要なところから始める
先述のようにデータ活用においては、「目的が何か」「データ活用フローの中でアウトプットから逆算すること」が重要になる。 できれば、すぐにでも目的に沿った全ての指標を把握できるアウトプットが欲しいところだが、まずは必要なところから始めること、指標は単純化してスコープを広げ過ぎないことが大切だと志賀氏はいう。 ┌────────── データ活用にはお金がかかりますから、一番重要なところからスモールスタートするといいと思います。『最初に見なくてはいけないところはどこだっけ?』というところから始めて、少しずつ広げていけば、エンジニアも対応しやすくなります(志賀氏) └────────── CMOである志賀氏は、俯瞰して全体のファネルをみなくてはいけないが、それでも、少しずつみるところを広げていったという。 ┌────────── まずは現在の顧客数はどのくらいで、毎年の顧客獲得数はいくつで、既存の顧客はどれだけいて、どのくらい稼働しているのかから始めて、次に既存顧客はどのチャネルをどのくらい活用しているのかなどをみていくというように、1年ほどかけてマーケティングで見るべき指標のダッシュボードを作り上げていきました。 もちろんレイヤーによってダッシュボードは異なりますが、CMOは中長期的な目線で事業予算にコミットしなくてはなりません。顧客基盤は大きくしなくてはいけませんが、そのためにどのくらい投資すべきかを考えます。その投資の根拠となるデータをみる必要があるんです(志賀氏) └──────────