阪神・村上頌樹が自己最多の11奪三振で3勝目 〝シン木曜の男〟が2カ月ぶりに勝った
(セ・リーグ、阪神8-1中日、12回戦、阪神7勝3敗2分、27日、甲子園)未勝利トンネルの出口は、雨降る甲子園にあった。阪神・村上頌樹投手(26)が8回⅓を8安打1失点。2カ月ぶりの勝利は自身への最高のプレゼントになった。 「なかなか勝てなかったので、ファンのみなさんやチームに迷惑をかけていた。やっと勝ててよかったなと思いました」 一回は先頭からの連打で無死一、二塁を背負ったが、クリーンアップを斬ってゼロ発進。その後はカーブでカウントを取りながら直球やフォークを交え、竜打線に立ちはだかった。九回先頭で板山のバットの空を切らせ、毎回で奪った三振は自己最多の11個に到達。ここから3連打で1点を返されて完封&完投は逃したが、4月30日の広島戦(マツダ)以来となる3勝目を手にした。 開幕から週はじめの火曜日の先発マウンドを託されてきた。だが、23日のDeNA戦(甲子園)が雨天中止になった影響で登板がずれ、今季初めて木曜日の登板となった。この日も終盤まで援護がない中で踏ん張り、七、八回の計8得点を呼び込んだ。岡田監督は「去年のいいときの姿に戻ってるよ。きょうの0―0は全然心配してなかったよ」と、無四球投球をたたえた。 25日に26歳の誕生日を迎えた。1年前は自分にウイスキーをプレゼントしたが「いま欲しいものはないですね…。自己投資? たぶんそっち側になるのかな」と思案。自己最多133球を投げた疲労を、〝お祝い〟でリカバリーするプランもありそうだ。 「またこれからも勝っていけるように、(チームに)貢献できるようにしていきたい」 昨季のセMVP右腕は3勝5敗とまだ黒星が先行しているが、26歳初登板で拍手をもらえるスタートを切った。防御率2・01と安定している村上が、〝木曜の男〟として貫禄を示していく。(須藤佳裕)