見どころたくさん!東京・玉川上水をたどるハイキング① 浅間橋から吉祥寺・三鷹へ
いよいよ本題。玉川上水ハイキングへGO!
さて前置きが長くなってしまったが、いよいよ玉川上水を歩くパートに入っていこう。現在では下流はほとんどが暗渠だが、高井戸公園前の浅間橋から上流部は開渠となっている。玉川上水に沿って都立玉川上水緑道が整備され、地域の人々の散歩やウォーキングの場として親しまれている。 今回は、その玉川上水緑道に注目してみた。区間は浅間橋から拝島駅付近の平和橋までの約24kmとなっているが、せっかくなのでその先の羽村堰をめざして歩くこととした。歩いてみてわかったとしては、すべてが緑道としてつながっているわけではなく、所々舗装路歩きや踏切、信号などがある。 とはいえ意外と見どころは多く、通り抜けていく町それぞれの雰囲気や風景も楽しめる。そして、都市部とは思えないほどの自然を感じられる箇所が多い。また近現代の遺構や技術の結集が各所にあり、学びを得られるのも魅力だ。 東京の都市部なのでアクセスの心配はなく、気軽に適当な所で区切って歩くことができる。今後、玉川上水の浅間橋から羽村堰までを3つの区間に分けて3回に分けて紹介していくが、今回はまず最初のパートについて取り上げよう。
玉川上水緑道の下流側起点、浅間橋からスタート
浅間橋の最寄り駅は、京王井の頭線富士見ヶ丘駅。駅から神田川を渡って南下し、高低差を実感しながら緩やかに坂を登る。高井戸公園前の信号を渡ったところに、玉川上水緑道の標石がある。浅間橋といっても橋の雰囲気はまったくないが、暗渠部の起点部分が見られる。 整備された東八(とうはち)道路沿いに進み、人見(ひとみ)街道と交わる所に「どんどん橋」があり、古い橋のたもとには石標が立っている。ここからは車道を離れ、静かなトレイルが続く。右岸はワイルドでやや狭かったので、広くて歩きやすい左岸を進む。
牟礼の高台を迂回する
東橋(あずまばし)から緑道は北に曲がり、部分的にうっそうとした木々の中を進む。玉川上水の対岸を見ると、右岸の方が高い。この西側には、牟礼神明社(むれしんめいしゃ)が鎮座する高台があるのだ。かつて玉川上水の流路選定および掘削にあたり、立ちふさがるこの高台をどう避けて水を通すかが、結構難しいポイントだったのではないかと推察する。 この付近の地図を高低で色分けして見ると、東側には神田川に通じる窪地がせまっているのだが、それらのぎりぎりのキワを通っている。ここのライン取りが絶妙である。