那須川天心が世界戦条件の地域王座を獲得! 観戦の武居由樹に向け「勝ちましたよ」|Prime Video Boxing 10 DAY2
10月14日(月・祝)、東京・有明アリーナで『Prime Video Boxing 10』DAY2(最終日)が開催され、那須川天心(帝拳)が、ボクシング転向後初のタイトルマッチとなるWBOアジアパシフィック・バンタム級王座決定戦に3-0の判定勝ち。地域王座獲得で世界戦挑戦の条件をクリアした。 【ライブ速報】『Prime Video Boxing 10』DAY2の試合経過をリアルタイム速報中! 中谷潤人の防衛戦の行方は? キックボクシングの『神童』として輝かしいキャリアを築いたまま、2023年に鳴り物入りでプロボクシングに転向した那須川天心。だが、『神童』とはいえ、転向まもなくはキックボクシング時代のステップワークや重心が後ろに寄りがちなど、ボクシングへのトランジションに苦労していた。また、KOにこだわる一方、なかなか有言実行とはいかず、周囲以上に那須川自身がフラストレーションを抱えることになった。 4戦目でついにリング上で相手を倒してのTKO勝ちを収めたことで、ボクサーとして一皮向けた那須川は、WBOバンタム級世界ランキング1位にランクイン。この頃には地域王座戦が初タイトルマッチになるという報道が出た。国内での世界王座挑戦には、日本王座かJBCが認めた主要4団体の地域王座獲得が条件となるからだ。 そんな中、7大世界戦を目玉とする『Prime Video Boxing 10』で、WBOアジアパシフィック王座への挑戦が決まった。元K-1王者で、現WBO世界バンタム級王者の武居由樹とのキックボクサー対決は、ボクシングデビュー時から期待されてきたが、そのステージに立つためには、まずはこの自身初の地域王座戦を乗り越える必要がある。 初のタイトルマッチは10回戦。那須川は持ち前のセンスでペースを作るが、相手のジェルウィン・アシロ(フィリピン)は、アマチュアで200戦を経験してきたというだけあって、そのいやらしいボクシングはプロ5戦目の那須川よりも巧みだった。 リードはしているものの、カウンターで返す場面を作れない。いまいち掴みきれない相手の出方に戸惑ったのか、キック時代の癖が出たのか、思わず右膝をあげる珍場面もあった。 那須川にとっては我慢の時間が続いたが、9回2分を切る頃、左ボディで最初のダウンを奪った。最終ラウンド、格闘技キャリア初だというカットで左目上から出血も経験し、思わずリング上で驚いた那須川だったが、アシロをコーナーに追い込み乱打を浴びせるなど、自分のペースは最後まで保った。 97-92x1、98-91x2の3-0判定勝ちで、WBOアジアパシフィック・バンタム級王座を獲得したが、そこに笑みはなかった。 マイクを握った那須川はようやく笑みを浮かべ、初のカットに「顔で売っている俺の顔に傷つけやがって」とネタに走りながらもアシロの巧さを称えた。そしてバンタム級のほかの日本人世界王者に向けて「まだ強くなる」と来年以降の対戦をアピール。さらに会場で観戦していた武居由樹に向けて「勝ちましたよ」と声をかけると、武居も笑顔で拍手を返した。 スポーティングニュース本誌サイトでは、メインイベントの中谷潤人vsペッチ・ソー・チットパッタナをリアルタイム速報する。
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