地域活性化起業人で協定 北海道上ノ国町 空き家の利用促進
【上ノ国】町は、事業開発支援の専門家で組織する会社「クロス・ビジネス・プロデューサーズ」(東京都千代田区、三木言葉社長)と「地域活性化起業人」に関する協定書を締結した。不動産業を専門とする同社社員の北名勝正さん(55)が6日着任。主に空き家対策の業務に当たる。
同起業人は三大都市圏に所在する企業の社員を一定期間、自治体に派遣する総務省の制度で、民間人の専門的なノウハウを地域の課題解決に生かすのが狙い。町として初めて受け入れる。 北名さんは札幌市在住で、同社の道内業務を担当。行政や地域住民と連携を図りながら増え続ける空き家の利活用促進と、移住者の住環境整備の両立を目指す。役場内では総務課に所属し、非常勤の特別職として月の半分以上を町内に滞在し、業務に当たる。任期は2026年3月末まで。 12月26日に役場で締結式が開かれ、工藤昇町長と同社の村田昂遙取締役、北名さんが出席し、協定書に調印した。 村田取締役は「我々が培った知見を全力でぶつけていきたい。特色のある事例が生まれると期待している」と述べ、北名さんも「業務を通じて町の活性化に貢献したい」と意欲を示した。工藤町長は「行政にはない視点やノウハウを存分に発揮し、経済発展につなげてほしい」と期待を寄せた。
函館新聞デジタル