本当に知らなかったんです…3億円相続予定で「年金不要論」に賛同していた52歳元会社員が戦慄。年金事務所から送られてきた「赤い封筒」の正体【FPが警告】
無視された警告 - 青から黄色、そして運命を分ける"赤い封筒"
年金機構からの通知は交通信号のように色を変えながら、早田さんの元へ届き続けました。 最初に届いたのは青い封筒。「特別催告状」と書かれたそれは、滞納処分や財産の差し押さえについても書かれていたものの、「そろそろ払ってくださいね」と優しく諭すかのような印象を受けました。早田さんは、「たかが年金だ」と軽く考え、引き出しにしまい込みました。次に届いたのは黄色い封筒。しかし、この封筒もすぐにゴミ箱へ直行。 そして、とうとう"赤い封筒"が到着します。その赤い色は、まるで早田さんの危機的状況を象徴するかのようでした。開封すると、指定期限までに納付がない場合は滞納処分を開始する。滞納処分が開始されると延滞金が課され、財産が差し押さえられる場合がある。被保険者に連帯納付義務者(世帯主および配偶者)がいる場合、連帯納付義務者に対しても財産の差し押さえを行う場合があることなどが書かれていました。 「財産の差し押さえ? そんなまさか……」 妻にも事の重大性を伝えざるを得ない状況に。「支払わなくても大丈夫だと思っていた、こんなことになるとは知らなかった」という彼の言葉に、妻は呆れながらも、年金納付を夫に任せっきりにしてしまっていたことを反省しました。 慌てた早田さんは、知り合いのFPに電話で相談。年金の重要性などを改めて聞くと共に、このまま放っておくと督促状が来て、督促指定期限を過ぎると滞納処分が始まって財産の差し押さえにつながること、差し押さえされると預金の引き出しもできなくなり、社会的信用の失墜にもつながりかねないこと、保険料免除や猶予の制度を利用できるか確認する方法もあることなど、さまざまなことを知りました。 家計が苦しく手持ちが少ないなかで数十万円の年金納付は早田さんに大きな痛手です。先に受け取れるであろう資産がどれだけあっても、何の役にも立ちません。悩んだ結果、早田さんは、覚悟を決めて両親に事情を説明。両親からも呆れられながらも、年金保険料を立て替えてもらうことにしました。 そして、赤い封筒の届いた3日後には年金保険料を納付することができ、財産の差し押さえは回避することができたのでした。
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