都議会自民、裏金3千万円前後か 東京地検特捜部が職員や都議ら聴取
東京都議会の自民党会派が開催した政治資金パーティーをめぐり、会派事務局が政治資金収支報告書に記載しなかった収入の総額が直近5年間で3千万円前後に上る疑いがあることが、関係者への取材で分かった。 【写真】「中抜き」の疑い…都議会自民でも政治資金パーティーの収入を不記載 政治資金規正法違反の虚偽記載罪(公訴時効5年)の立件目安は3千万円とされ、東京地検特捜部は、同法違反(虚偽記載)の疑いで会派の会計担当職員の聴取などを進め、立件の可否を検討している。 会派の政治団体「都議会自民党」の収支報告書によると、2019年と22年に都内のホテルで政治資金パーティーが開催され、19年は6246万円、22年は6112万円の収入が記載された。 関係者によると、パーティー券は1枚2万円。会派事務局は現職都議1人につき100枚200万円分を渡し50枚100万円分を販売ノルマとし、ノルマを超えた最大100万円は議員側が「中抜き」するという仕組みだった。事務局側が中抜きを事実上認めるような運用だったという。 100枚すべてを売った都議には追加分が配られ、その売り上げは会派と折半していたという。 いずれのケースも、会派と議員側双方の収支報告書には収入として記載されない「慣習」で、裏金になっていたとみられる。さらに、これ以外にも記載されていない収入があるとみられ、会派側の不記載総額は3千万円前後になる疑いがある。
朝日新聞社