オークツリー、ディストレスト債投資に10年に一度の好機-「救済」案件で
(ブルームバーグ): オークツリー・キャピタル・マネジメントのデービッド・ローゼンバーグ氏は、金利上昇によりディストレスト債投資に豊富な選択肢が生まれると期待している。
リキッドパフォーミングクレジット責任者の同氏はポッドキャストで、「今後は、いわゆるレスキューファイナンスが数多く見られるようになる」と予想し、「ここ10年で最大級の好機になるだろう」と語った。
ディストレスト債権への投資で知られるオークツリーは、買収によってレバレッジを高めた業界への融資に重点を置く計画だ。「テクノロジーやヘルスケアなど、レバレッジドバイアウトがより多く見られた分野を考えている」とローゼンバーグ氏は述べた。
巨額の債務の返済期限が迫っている高レバレッジ企業は、債務交換を通じた返済期限延長を交渉することができる。 また、プライベート市場から新たな資金調達を行うことも可能であり、その際に既存の債権者から資産を引き離し、債務を割引価格で買い戻すこともある。
「流動性が切実に必要とされている時に流動性を提供する側になるのは、常に素晴らしいことだ。非常に有利な条件を引き出せる傾向がある」とローゼンバーグ氏は語った。「私は常に、他の人が買いたがらないものを買いたいと思っている」と付け加えた。
ローゼンバーグ氏によると、負債を抱えた企業は現在、債務交換を好む傾向にある。ダイレクトレンダー(直接融資業者)利用の可能性は「交渉のカード」としてし利用することが多いという。「借り手は既存の債権者と取引することを好む。債務交換ができればはるかに効率的だ」と説明した。
企業債務市場の最もリスクの高い部分では、いわゆる「債権者間の暴力」事件が増加している。借り手が契約条項の抜け穴を悪用して、一部の債権者を優遇し特定の債権者層に損失を押し付ける行為だ。
ローゼンバーグ氏は、投資家は契約条項をより詳細に読み込み、債務を返済できる企業をより的確に選ぶことで、自らを守ることができると語った。