ガス欠の心配を払拭してくれる救世主!?「エマージェンシータンク」ってなに?
もっとも注意したいのが、一定の安全基準をクリアした製品を選ぶこと。ガソリンは危険物にあたるため、万が一容器から漏れて引火して火災が起きないよう、消防法に適合した製品でなければなりません。 消防法に適合した携行缶には、「KHKマーク」または「UNマーク」のいずれか、または両方が付いています。KHKマークは、国内の危険物保安技術協会で認められた製品であることを示し、UNマークは国際基準の危険物運搬容器テスト規格に合格した製品であることを示すもの。どちらもガソリンを運搬する際に、その容器が性能試験をクリアしていることを証明するマークとなっています。 これらのマークが付いていない製品もありますが、消防法に適合した携行缶にしか給油してくれないガソリンスタンドも多くあるのでそういう意味でも要注意。確実に給油してもらうためにも、これらのマークが付いた製品を選んで購入するようにしましょう。 またタンクの容量は、バイクに積む携帯性を考えるなら、1L前後のボトルタイプの製品がベストです。燃費があまりよくない大型車などで心配なようであれば、2本に分散して携帯するという方法もオススメ。 エマージェンシータンクは、あくまでも緊急時に備えるものなので、なるべくコンパクトに収まるよう工夫して携帯するようにしましょう。
なお、ガソリンは危険物であるため、走行中の振動でタンクがズレてしまったり、落下しないようにしっかりと固定する必要があります。そのため購入する際は、バイクのフレームに合う形状か、サイドバッグに収まるかなど、あらかじめ確認しておくことも重要です。なお、セルフスタンドで自ら携行缶にガソリンを給油するのは法律で禁止されています。 また、2019年の京都での放火事件をきっかけに、消防法が改正されて厳格化。2020円2月1日より、ガソリン容器への詰め替え販売をする際に、免許証などの本人確認と使用目的の確認、販売記録の作成が消防法で義務化されています。 このように販売する側もひと手間増えてしまったため、携行缶への給油サービスを廃止した店舗も少なくありません。そのため、エマージェンシータンクを購入する際は、携行缶へ給油してもらえる有人のフルサービス店舗をあらかじめ確認しておく必要があります。 さらにガソリンを容器に給油する際は、ギリギリまで入れるのはNGで、ボトル容量の8割程度が適正量。容器一杯まで入れると、揮発性が高いガソリンがボトルの中で膨張し、開ける際に吹きだす可能性があるので覚えておいてください。 また、ボトルに入れたガソリンが、使わずに残ってしまうケースもあるでしょう。しかし密閉されている状態でもガソリンは少しずつ劣化していき、古いガソリンはエンジンを痛める原因にもなるため、3か月程度を目安に使い切るようにし、その都度中身を入れ替えるようにしてください。
Peacock Blue K.K.