【ジャパンC】好位からチェルヴィニア!いざ直線勝負
土曜付G1企画「展開王」は多くの予想ファクターの中から展開面に焦点を当て、勝ち馬をあぶり出す。今週の「ジャパンC」は東京本社・後藤光志が担当する。今年は世界から強豪が集結。混戦模様だが、条件が好転するあの馬に勝機があると見た。 前回担当したエリザベス女王杯は不完全燃焼の内容だった。ペース、展開はほぼ予想通りだったが本命レガレイラは直線でスムーズさを欠き5着。2、3着馬には印が回っていただけに…。モヤモヤしているところにリベンジの機会が巡ってきた。今回はビシッと予想も当てたい。 とはいえ、序盤の展開からいきなり難解。逃げ馬不在で何が行くか。ここは前走で自分の競馬ができなかったドゥレッツァのハナが濃厚だろう。鞍上に巧腕ビュイックを配し、勝負を懸けた乗り方をしてくるはずだ。後続もポジションを取りに行くが無理には競らない。スロー濃厚。ペースが上がるのは4角手前から。直線の末脚勝負は避けられないだけに、いかに長くトップスピードを持続させられるかが鍵を握る。 ◎は好位で運べそうなチェルヴィニア。昨秋のアルテミスS(1着)はスローペースをピタリと折り合って中団追走。最後は上がり3F最速33秒3で突き抜けた。2走前には同舞台のオークスを快勝。終盤はスタミナ勝負になる中、後方から上がり3F最速タイの脚で差し切った。切れ味、スピードを維持するスタミナとも絶品。展開やポジションを問わない操縦性の高さも兼ね備えている。鞍上は5戦オール連対と手の内に入れているルメール。スタートがうまく、展開読みが抜群にうまい名手なら難なくウイニングポジションが取れる。 馬場も味方する。東京開催最終週で芝コースの内側は踏み固められている状態。週中に雨が降った影響で良馬場にしては含水率が高いが、クッション値は硬めに近い標準。となれば時計が出やすく、速い上がりを使えるチェルヴィニアにとって有利。最後は位置取りの差が明暗を分ける。ライバルを尻目に好位抜け出しの公算大だ。(9)から。