2025年に「100周年」、全国に1685社 野村HDや雪印メグミルク、日本相撲協会など
就任経緯別では、創業者と同族承継が約8割を占める
現経営者の就任経緯が判明した全国の周年企業約7万社を分析したところ、最も就任経緯として多いのは、事業を始めた「創業者」で2万9617社(構成比42.1%)、次いで血縁者が就任した「同族承継」が2万8565社(同40.6%)となり、「ファミリー」企業(創業者および同族承継の企業)だけで約8割を占めた。うち、代表者の持ち株比率が51%以上の「オーナー」企業は1万1317社判明した。
また、周年別に就任経緯の割合を比較すると、10周年と30周年では創業者が大半を占めている一方、50周年では同族承継が約6割を占めており、世代交代の進展が見られる結果となった。
周年企業の取り組みとして新プロジェクトの発足や記念式典の開催などが見られる
2025年に創業100周年を迎える雪印メグミルクは、記念事業として若手から中堅のグループ企業社員で構成された社長直轄のプロジェクト「未来ビジョンプロジェクト」を発足した。日本相撲協会は、記念ロゴ作成のほか、25年10月には大相撲ロンドン公演を開催する。また、同年12月に100周年記念式典を予定する。 創業50周年を迎えるローソンは、KDDIと三菱商事が株式を50%ずつ持ち合う形で24年7月に上場廃止となり、同年9月から新株主による経営体制となった。9月18日には、3社で合同会見を開き、コンビニエンスストアの利便性をテックが支える「リアル×テック LAWSON」を来春にオープン予定と発表した。 創業・設立から記念すべき節目を迎える「周年企業」。長い間企業を存続・発展させていくことは決して容易なことではない。周年を祝う記念式典だけでなく、周年で生じる需要を取り込むべく中期経営計画に記載して、早期から準備する企業もある。周年を契機に今後のさらなる発展を期待したい。