【フルコンタクト空手】真の体重別王者を決める闘い 男女各階級チャンピオン&世界大会日本代表が決定
女子
女子重量級は、新極真会第13回世界大会で18歳ながら優勝をはたした鈴木未紘と、同大会4位の藤原桃萌が決勝戦で激突した。パワーの乗った藤原の突きの連打に対し、鈴木は得意の突きとヒザ蹴りのコンビネーション、さらに多彩な蹴り技を織り交ぜて対抗。 最後は鈴木に軍配が上がり、昨年の軽重量級制覇に続いて2階級制覇を成し遂げた。新極真会第13回世界大会で技能賞を獲得した漢藍理は3位、桜塾の小林由依菜が4位に入賞した。 シードの一角である鴨宮菜々花が失格で姿を消す事態に見舞われた女子軽重量級。決勝に進出したのは“高速パンチ女子大生”の愛称で人気を集める目代結菜と、過去に重量級で4回、軽重量級で1回の優勝を誇る久保田千尋だ。両者、突きを得意とする選手だけに試合は真っ向からの打ち合いになったが、目代の猛攻を跳ね返した久保田が延長4-0で勝利を収めた。 新極真会第13回世界大会準Vの網川来夢は惜しくも準決勝で敗退し3位という結果に。第1回WFKO世界大会でのリベンジを誓った。なお、ドクターストップで欠場した篠原智美は4位となった。 女子中量級は、前回大会軽中量級女王の水谷恋が階級を上げて参戦。盤石の強さを見せて決勝に駆け上がる。ファイナルで相対したのは、初の決勝進出となった16歳の漢鈴那だ。結果は無尽蔵のスタミナで延長戦を制した水谷が優勝をはたし、第1回WFKO世界大会の出場権を引き寄せた。初のJFKO全日本入賞となった3位の井上ほの花、4位の細谷誉の今後にも注目したい。 女子軽中量級決勝を争ったのは、いずれも過去にJFKO全日本大会でチャンピオンに輝いている石野まことと富野真麻だ。幼少期から幾度となく闘ってきたこともあり、試合は両者一歩も譲らない展開に。序盤の突きの応酬から圧力をかけ続けた富野が2年ぶり3度目の階級別日本一に輝いた。3位にはJFKO全日本初入賞の水谷藍、4位には第6回大会軽量級3位の小嶋夏鈴が入賞した。 昨年のファイナルの再現となったのが女子軽量級だ。清水由埜と森みいなの10代のふたりがフレッシュな勢いを決勝の舞台でぶつけ合った。激戦の結末は清水に軍配が上がり、前回大会に続き2連覇を達成した。3位入賞をはたした山中咲和、4位の澤井ナノも10代の選手であり、女子軽量級の新時代到来を予感させた。 今大会で3位以内に入賞した選手が出場する『第1回WFKO世界大会』は、新型コロナウイルスの影響で二度の延期の末に中止となった背景がある。悲願の初開催となった舞台で真の階級別世界一の称号をつかむのは誰になるのか。2025年5月31日、流派を越えた階級別世界最強決定戦の扉が開く。
写真/川本学