米インフレ懸念の後退で「円安一巡」、日本株も「堅調推移」の流れへ【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
円安局面は一巡へ、日本株は持ち直すも、米株対比遅延か、解消には国内固有の好材料待ち
ドル円は昨日の米国市場で一時154円70銭水準をつけましたが、日本時間の本日朝方、さらにドル安・円高が進んでいます。米インフレ沈静化の判断には、もう少し物価関連の指標を見極める必要がありますが、ドル円は沈静化をある程度先取りして推移すると思われます。一方、日銀も実質賃金の前年比伸び率や消費動向をにらみ、追加利上げを準備するとみられ、円安は4月29日の160円台がいったんピークとなった公算が大きいと考えます。 米インフレ懸念の後退は、日本株にとっても好ましく、株価の下支えになるとみています。ただ、この先、ドル円がドル安・円高方向に振れやすくなると思われること、国内企業の業績予想が米国企業よりもかなり控えめであることなどから、日本株の持ち直しはこの先、米国株対比でやや遅れることも見込まれます。これを解消するには、業績予想の上方修正や、消費の回復など、国内固有の好材料を今しばらく待つことになります。 (2024年5月16日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米インフレ懸念の後退で「円安一巡」、日本株も「堅調推移」の流れへ【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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