【MotoGP】し烈な王者争いのMoto3クラス 日本GP実況の澁谷善ヘイゼルアナが熱く伝えます
世界最高峰のオートバイレースMotoGPの日本グランプリが栃木のモビリティリゾートもてぎで9月29日~10月1日に開催されます。年に一度の日本グランプリを楽しみにする日本テレビの澁谷善ヘイゼルアナウンサー。Moto3クラスの実況を前に現状と注目点をご紹介します。 【動画】インドGPのMoto3クラス決勝は今季初の日本勢2人表彰台獲得
■予測不能なMoto3クラス世界チャンピオン争い
2023年シーズンのMoto3クラスを一言で表すなら「群雄割拠」ではないでしょうか。 昨季も世界チャンピオンの座を争った実力者に、ルーキーイヤーを経て著しい成長を遂げたレギュラー参戦のライダー、そして驚異的なルーキーの存在。毎回、どの選手が優勝するか全く読めない激戦が繰り広げられています。 昨季の年間チャンピオンのゲバラ選手、2位ガルシア選手、そして3位フォッジア選手がそれぞれ活躍の舞台をMoto2クラスへと移した中、今シーズンの開幕戦をポルトガルで迎えました。 昨季年間4位だった佐々木歩夢選手が、日本人選手25年ぶりの軽量級世界チャンピオンに向けて、スタートダッシュを決めることを期待するファンも多かったと思います。
しかし開幕戦から目立ったのは若手ライダーの台頭でした。昨季のルーキー・オブ・ザ・イヤー、オルガド選手やオルトラ選手、ブラジル人のモレイラ選手といったレギュラー参戦2年目のライダーが、序盤から上位でフィニッシュする成長ぶりを見せつけます。 また、その若手選手に加えて、これまでの数シーズンで経験と実績を積み重ねてきたマシア選手やオンジュ選手といったMoto3クラスのキャリアが長いライダーも、シーズンが進むと確実に表彰台に立つようになっていきました。 それは世界チャンピオンへの期待とプレッシャーがかかる佐々木選手も同様で、シーズン中盤には6戦連続表彰台という驚異的なパフォーマンスを披露しました。 ただ、ここで終わらないのが今シーズンのMoto3クラスです。前述した選手に加えて年間チャンピオン争いに食い込んできそうなルーキーまで現れました。それが12戦を終えた時点で3度の優勝を果たしている新人、ダビド・アロンソ選手です。 昨季のチャンピオン、ゲバラ選手が所属していたガスガス・アスパル・チームが注目し、契約した新人というだけで、どれだけ有望なライダーか伝わるのではないでしょうか。その期待に違わぬ才能と実力をシーズン中盤で早くも発揮しています。 こうした面々の活躍によりシーズン13戦を終えた時点でポイントリーダーのオルガド選手から40ポイント差以内に5人がひしめく大混戦状態に。誰がチャンピオンになるのか全く本命を絞れない中、今年の日本GPを迎えることになったわけです。