バークシャー・ハサウェイのCEO、ウォーレン・バフェット。

ウォーレン・バフェットが7月中旬から、バンク・オブ・アメリカ株の23％、約100億ドル相当を売却した。 バークシャー・ハサウェイのアメリカン・エクスプレス株は、バンク・オブ・アメリカ株よりも価値が高い。 バフェットは今年上半期、アップル株への巨額の投資の約56％を現金化した。 アップル（Apple）株を減らすという驚きの行動に続き、ウォーレン・バフェット（Warren Buffett）が再び、自身の最大の保有株にメスを入れた。バンク・オブ・アメリカ（Bank of America）だ。 バフェットのバークシャー・ハサウェイ（Berkshire Hathaway）が、7月17日から10月2日の間に、保有しているバンカメ株のうち約2億3900万株（約23％）を売却したことがアメリカ証券取引委員会（SEC）への提出書類で明らかになった。 94歳のバフェットは、約39～44ドル（約5800～6500円）で株を売り払い、約100億ドル（約1兆4800億円）の利益を生み出した。そして、売りはまだ終わっていないようだ。 バークシャーは保有するバンカメ株を10億3000万株から7億9400万株に減らし、持株比率を13.2％から10.2％へと縮小した。残った株式の価値は10月3日の終値で310億ドル（約4兆6000億円）をわずかに超える程度となった。 仮にバークシャーが売りを続け、持株比率が10％以下になると、バンク・オブ・アメリカ株に関するほとんどの取引について、2日以内に当局に報告する必要がなくなる。 バンカメはバークシャーにとって、アップルに次ぐ2番目の保有株だった。6月末時点では、各ポジションにはそれぞれ、410億ドル（約6兆720億円）、840億ドル（約12兆4400億円）の価値があった。バフェットの持ち株ではアメリカン・エクスプレス（American Express）がおよそ410億ドル相当であるため、今やバンク・オブ・アメリカへの投資額以上の価値になっている。 バフェットを象徴するコカ・コーラ（Coca-Cola）株も、現在280億ドル（約4兆1500億円）相当だが、バンカメ株の売りが続いたり、株価が良い方向に動けば、その（相対的な）価値は上がるだろう。バークシャーは11月中旬に提出する書類で、9月末時点のポートフォリオの内容を明らかにすることになっている。