女子バレーはフルセットで逆転負け、パリ切符は持ち越し…1次リーグ終了時の世界ランクで決定
バレーボール・ネーションズリーグ(13日・福岡西日本総合展示場)――女子1次リーグ最終週が行われ、6大会連続の五輪出場を目指す日本はカナダにフルセットの末に逆転負けを喫した。福岡大会の初黒星で、通算7勝3敗となった。五輪出場の残り5枠は1次リーグ終了時点の世界ランキングで正式に決まる。日本は15日にセルビアと、16日に米国と対戦する。
勝てば五輪切符が確実となる大一番だった。その重圧もあっただろう。日本は2セットを先取しながら逆転負けし、会場のファンから落胆の声が漏れた。
高さと力強さ、スピードを備えたカナダを苦しめはした。初戦に続いて得点を重ねた古賀紗理那(NEC)に加え、安定した配球のセッター岩崎こよみ(上尾)、リベロ小島満菜美(NEC)らが一丸となって戦った。
長丁場の大会で古賀を支えるのは、昨年の予選でメンバー外だったベテラン陣だ。35歳の岩崎、29歳の小島に加え、リザーブで33歳の山岸あかね(上尾)は、いずれも年長者。エース兼主将の「孤独」も感じていた古賀の良き相談相手となっている。
「去年までは(主将の)私がやらないと……という気持ちが強かったけれど、今年は助けてくれる人がたくさんいる」と古賀。チームが重い空気に包まれそうになると、小島が「紗理那、ミーティングをしたほうがいいんじゃない?」と背中を押してくれた。古賀は「気持ちも楽だし、自分のプレーにフォーカスできている」と感謝する。
残り2戦。「一戦必勝」を期して戦ってきた選手は下を向いていない。真鍋政義監督は「そんなに順調にいくとは初めから思っていない」と落ち着いた口調で話した。(佐野司)