1日で会社の印象が決まる…入社初日の「オリエンテーション」で新入社員の早期離職を防ぐ方法【経営コンサルが解説】
新入社員が初めて会社の内部に触れることになる「オリエンテーション」。入社初日のオリエンテーションを成功させることで、新入社員の早期離職を防ぐことにつながると、仕組み経営株式会社の取締役・清水直樹氏はいいます。本記事では、新入社員に「この会社で長く働きたい」と思わせるオリエンテーションのノウハウを詳しく解説します。 都道府県「中小企業・開業率&廃業率」ランキング
会社の新入社員オリエンテーションとは?
辞書によれば、オリエンテーションとは、「特定の位置に対して、誰かを方向付ける行為」とあります。会社における新入社員オリエンテーションに限定して考えると、新入社員を会社にとって望ましい方向へ導く行為といえます。 そのため、オリエンテーションでは、会社の理念や方針の説明のほか、各種ルールや仕組み、制度の説明、また同僚や上司との関係づくりを通じて、新入社員が会社で活躍できるように方向づけをしてあげることが大切になります。 新入社員オリエンテーションは、通常入社初日に行われます。そのため、新入社員が初めて会社の内部について知る機会になります。オリエンテーションを上手く活用することによって、早期の離職を防ぐことができるのです。 逆にいうと、オリエンテーションで新入社員に悪い印象を与えてしまうと、その印象を覆すことが難しくなります。以下の点に注意し、オリエンテーションを成功させましょう。
新入社員オリエンテーションのポイント
1.オリエンテーションに向けた準備 オリエンテーションでは、「この会社は整っている」という印象を与えることが大切です。必要な資料がなにか欠けていたり、会場が乱雑だったりすると、「この会社大丈夫かな?」と不安になってしまいます。お客様を迎えるのと同じ緊張感でオリエンテーションの準備をしましょう。 また、貴重な入社初日を事務手続きだけで終わらすのは時間のムダです。そのために事務的な手続きは事前に終わらせておくことがお勧めです。それによって、オリエンテーションでは、より大切な、会社の紹介や双方向のコミュニケーションに時間を使うことができるでしょう。 たとえば、 ・新入社員に署名や確認してもらう書類は事前に送り、作成してきてもらう。 ・仕事に必要なツール(ソフトウェアや機器など)のアカウント設定を終わらせておく。 ・新入社員に必要なものを入社キット(ハンドブックや名刺等)としてまとめておく。 などの準備をしておきます。 2.特別な演出を行う 先述のとおり、第一印象が肝心です。オリエンテーションが事務的な手続きで終わることのないよう、特別な演出をするのもいいでしょう。 たとえば、 ・経営陣とのランチ会を行う ・会社のノベルティのパッケージをプレゼントする ・社内ツアーを行う ・チームビルディングのワークショップを行う などが挙げられます。 3.価値観や企業文化に触れる機会を設ける 新入社員が職場で活躍できるかどうかは、企業文化へのフィット(カルチャーフィット)度合いが大きく左右します。価値観が合う社員はより長く会社にとどまり、自主的に判断し行動できます。 採用の際にもカルチャーフィットを確かめることは大切ですが、オリエンテーションでも繰り返し、価値観や企業文化の共有を行いましょう。 ・自分たちの価値観はなにか? ・価値観を体現したストーリーは? ・価値観がどのように実践されているか? ・なにが歓迎され、なにが歓迎されないか?