【巨大地震で下水道が止まったら】能登半島地震の被災者も困惑した“災害用トイレ” 全国で「常備している人」は約2割にとどまり
言わずもがなだが、レバーを引いて水を流すだけの水洗トイレとはワケが違う。トイレを我慢する人が増え、食事や水分を取らず体調を悪化させる場合もある。 「災害用トイレ」は日常生活に浸透していない。それを裏づけるデータがある。 ■4位は「トイレットペーパー」約45% 自宅の防災用品トップ10に「災害用トイレ」は? NPO法人「日本トイレ研究所」は2024年10月、全国の20歳から69歳までの男女1113人に「災害時のトイレ衛生に関する意識調査」を行った。 自宅に備えている防災用品の上位は、「飲料水」「懐中電灯」「食料品」「トイレットペーパー」「モバイルバッテリー」が4割超だったのに対し(※複数回答可)…、 第1位 飲料水 58.5% 第2位 懐中電灯 57.2% 第3位 食料品 46.0% 第4位 トイレットペーパー 45.4% 第5位 モバイルバッテリー 41.4% 第6位 ウエットティシュ 40.2% 第7位 軍手 39.4% 第8位 カセットコンロ 35.2% 第9位 歯ブラシ 32.8% 第10位 ラジオ 30.1% 「災害用トイレ」は全体の2割で、20項目中14番目だった。準備しているのは、30~40代の女性が多かった。 第11位 薬 29.5% 第12位 手指消毒剤 26.9% 第13位 下着 24.0% 第14位 災害用トイレ 21.1% 第15位 生理用品 20.0% 第16位 備えていない 16.6% 第17位 ヘルメット 13.7% 第18位 消毒剤 7.9% 第19位 おむつ 6.4% 第20位 その他 1.4% 天気予報で得られる大雨情報などと比べ、予測が極めて困難な地震災害。防災意識が高い人でない限り「災害用トイレ」の準備は後回しになる。優先順位が下がるのは致し方ない。 また、断水で自宅のトイレが使えなくなった場合の利用場所は、「避難所トイレ」が最多の24.6%「備蓄している災害用トイレ」が17.9%「公園・公衆トイレ」が16.5%と続いた。「野外で用を足す」も11.6%いた。
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