作家くどうれいんさんが創作体験語る 福島県郡山市で文学賞講演会
作家くどうれいんさんを講師に招いた県文学賞講演会は30日、福島県の郡山市中央公民館で開かれた。くどうさんは「どうして書きたいんだろう」をテーマに、自身が作家になるまでの経緯やなぜ書き続けているのかなど、自身の体験を織り交ぜながら紹介した。 くどうさんは小学生の頃の作文コンクールで賞を受けたのをきっかけに「書くのが得意かもしれない」と思い、文章や俳句などを書き始めた。そして、いつの間にか作家になっていたと振り返った。 自分が一体何に突き動かされているのかを考えた時、「怒り」がキーワードだったという。それはさえない自分への怒りやかわいい同級生への嫉妬で、「どうしてこんなに気持ちが沸騰するのか、書くことで自分自身と向き合いたかった」と述べた。 文芸活動を続ける人に向けて「書きたい時に書き、書くのが好きという気持ちを持ち続けて人生を送ってほしい」と思いを込めた。 くどうさんは盛岡市在住。エッセーや小説、短歌など数多くのジャンルで活躍している。初の中編小説「氷柱の声」(講談社)で第165回芥川賞候補になった。
講演会は県、福島民報社、県高校文化連盟文芸専門部の主催、県教委の共催。第22回県高校総合文化祭文芸部門大会講演会を兼ねて催した。高校生や県民合わせて約150人が聴き入った。