男児死亡「ショック大きい」 中国の邦人社会に衝撃広がる
【深セン共同】中国広東省深センの日本人学校近くで刺された男子児童が死亡した19日、現地の邦人社会には衝撃が広がった。男児と同じマンションに住む日本人男性は「自分の子どもが数日前に男児と遊んだばかり。日本人も多く人間関係が濃密なだけにショックが大きい」と表情をゆがめた。 【写真】日本人学校の児童が男に襲われた現場を見る中国当局者ら
男性は「最も安全だと思いこの住宅を選んだが、子どもを外で遊ばせられない」と話した。 家族を帯同する中国各地の邦人も「人ごとではない」と危機感を募らせる。広東省の日系企業社員は「外で日本語を大声で話すのを控えさせるなど気をつけるしかない」と語った。 上海市の日本人学校に子どもを通わせる駐在員は、深センや江蘇省蘇州といった治安の良い地域での事件が続いたため「上海も安全とは言い切れない」と顔を曇らせた。 深センの現場近くで女児を連れ歩いていた中国人女性は、男児の死亡を知ると「幼いのに、むごすぎる」とおびえたような表情を見せた。孫娘を幼稚園に送ってきた60代の中国人男性は「容疑者は正常な判断ができない人間のはずだ」と顔をしかめた。