松本人志の訴え取り下げは「実質的な和解」 橋下徹氏が見解「お互いにメリットがあるということ」
週刊文春の記事をめぐり提訴も…8日に謝罪とともに訴訟終結を発表
元大阪府知事、大阪市長で弁護士の橋下徹氏が9日、カンテレ『ドっとコネクト』(土曜午前11時20分)に出演。性加害疑惑を報じた週刊文春の記事をめぐり、ダウンタウン・松本人志が発行元の文芸春秋などに5億5000万円の損害賠償と訂正記事を求めた訴訟について、訴えを取り下げたことについて発言した。 【写真】松本からの被害を実名“顔出し”で告白した元女性タレント 松本はコメントを発表。「訴えている内容等に関し、強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認いたしました。そのうえで、裁判を進めることで、これ以上、多くの方々にご負担・ご迷惑をお掛けすることは避けたいと考え、訴えを取り下げることといたしました」などとした上で、「かつて女性らが参加する会合に出席しておりました。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます」と謝罪した。 芸能デスクの大村正樹氏が「10か月前にこのコメントを出していれば、ここまで大きな問題にならなかった」と感想を明かした上で、松本が当時、その感情になっておらず、周囲の話を受けて心変わりしたと説明。橋下氏も「当初にこの発表になっていれば、大きく流れが変わっただろうなと思います」と見解を披露し、「松本さんの気持ちがまだ整理されてなかったということであれば、周りがもっと今の時代、飲み会の席のところの事実は認めた上で、気持ちを害したのであれば、そこは徹底謝罪。これもうちょっと周りの方が言ってあげることできなかったのかなと思いますが、本人は熱くなってますからね」と続けた。 さらに、橋下氏は「松本さんは性犯罪を否定したかったんですよ。そこだけじゃなくて、“飲み会とかそこはどうなの?”というのも文春の記事だったんですね。あのときのメディアの報じ方は性犯罪があったのか、なかったのかに焦点当たってましたけど。今回の裁判は“記事全体が表現の自由で保障されるかどうか”なので。飲み会とかそういうところの事実もひっくるめて、これが表現の自由として守られるかどうかだから。松本さんはもうちょっと飲み会のところまで視野を広げて対応してもらいたかったなっていうことで残念ですね」と思いを明かした。 松本側、文春側ともに金銭の授受はないとした。橋下氏は「実質的な和解です」といい、「訴えを取り下げようと思えば文春側の同意も必要。“同意するにあたっては女性に対して謝罪をしてくださいね”っていうのは実質的な和解でいいです。金銭の授受もないということも含めて和解。法的な用語としては“訴えの取り下げ”になってますけど、お互いにメリットがあるということでこういう形で終局したんでしょうね」と解説した。 芸能活動休止をしていた松本の今後について、大村氏は「一番記者会見をするのが(復帰への)近道だと思ってるんですね。ただ、記者会見は予定してないそうです」とし、復帰の場所については自身の周囲を固める“チーム松本”との笑いの仕事を優先すると予想。「ネットの番組なのかなと思ってます」と話した。 橋下氏は「スポンサー関係ない仕事はほとんどできると思うんですけど。スポンサーは消費者に商品が売れるかどうかが重要。消費者、視聴者の皆さんが今回の件をどうとらえるか」と口にした上で、「性犯罪ないというところは松本さんはしっかり言われてますけど、文春で記事が出た飲み会について、今の消費者がそういう飲み会を受け入れるかどうかですよね」と指摘。 「“時代が変わった”とかの言い方は良くないかもわかりません。でも20年前とか10年前と時代が変わってるところもあって、どうしても視聴者、消費者の皆さんが、文春に書かれた飲み会自体も納得できないとなれば、スポンサーは出演に待ったをかけるってなると思うんですよね」と考えを示した。
ENCOUNT編集部