『光る君へ』「雲隠」での断筆。そして宇治川での再生と「宇治十帖」誕生へ…圧巻の脚本に視聴者「本当にこんな状況だったとしか」「源氏物語とのシンクロ極まれり」「終わりの始まり」
◆「道長様が生きておられれば、私も生きられます」 物語も書き終え、皇太后彰子も強くなった今、この世に私の役目はもうない、と話したまひろ。「この川で二人流されてみません?」と、命を終えてもよいという覚悟を道長へ示します。 対して「おまえは…。俺より先に死んではならぬ。死ぬな」と制止する道長。 するとまひろは「ならば…道長様も生きてくださいませ。道長様が生きておられれば、私も生きられます」と伝えます。 その言葉を聞いて嗚咽する道長。その震える背中をまひろは涙ぐみながら、じっと見つめます。 その後、場面が変わってまひろの館へ。太陽の光が降り注ぐ中で筆を執ったまひろ。 「雲隠」と記して終えたはずの物語の続きを、再び書き始めるのでした。
◆<まひろとの約束>を盾にする道長だが… 恋愛という枠を超え、ソウルメイトとして繋がってきたまひろと道長。 吉高さん、柄本さんという主役二人のすばらしい演技を通じ、その絆があらためて示された展開に涙ぐむ視聴者が続出。加えて『源氏物語』の内容を巧みに組み込んだ、大石静さんの脚本の見事さにうならされた人も多かったようです。 ネットでは「宇治川のシーンから宇治十帖誕生の流れがとにかく美しかった。本当にこういった状況で書き始めたのではないかと思ってしまう」「生きる気力を無くした道長。役目を終えたと考えるまひろ。その二人が出会った川辺に向かい、互いの存在の尊さをあらためて知り…これは物語の終わりの始まり」「あなたがいるから生きていられる。おそらく道長はその言葉だけがずっと欲しかった」「こんな言葉を言われたら道長でなくても泣く…三条天皇相手に頑張れ、道長」「とにかく脚本が圧巻。史実とフィクション、『源氏物語』とドラマのシンクロ、ここに極まれり」といった声が見られていました。 大河ドラマ「光る君へ」の主人公は平安時代に、千年の時を超えるベストセラー『源氏物語』を書き上げた女性である紫式部。 彼女は藤原道長への思い、そして秘めた情熱とたぐいまれな想像力で、光源氏=光る君のストーリーを紡いでゆく。変わりゆく世を、変わらぬ愛を胸に懸命に生きた女性の物語。 脚本は大石静さんが担当しています。
「婦人公論.jp」編集部
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