「宇宙飛行士になりたくて工場のネジを集めてた」元俳優・小橋賢児が大切にする仕事観とひとり息子が与えた影響
「子どもが行くところなんだから当たり前でしょう」とか、「子連れじゃここしか行けるところがない」というな妥協や我慢しているようにと感じました。悪くいうと、子ども騙しといいますか。でもせっかくなら、お父さんやお母さんも行ってワクワクするようなところがあったらいいんじゃないかと思ったんです。日本の未来を作っていく世代の環境に、全然テコ入れがされていないのが現状だと感じています。 ── 新しい発想でイベント作りなどをされている小橋さんは、子どもたちの未来はどう変わっていくと思いますか。
小橋さん:個人的には、これからの時代は物質文明から心の時代に変わっていくと思っています。遠慮がちとも言われていますが、ますます日本人のきめ細やかさや他者のことを深く考えられるような発想や設計が、これからの時代には必要とされていくと思います。 PROFILE 小橋賢児さん こはし・けんじ。1979年、東京都生まれ。88年に俳優としてデビュー、数多くの人気ドラマに出演。2007年に芸能活動を休止し世界中を旅する。帰国後『ULTRA JAPAN』のクリエイティブディレクターや『STAR ISLAND』の総合プロデューサーを歴任し国内外で成功させる。ドローンを使用した夜空のスペクタクルショー『CONTACT』はJACE イベントアワードにて最優秀賞の経済産業大臣賞を受賞。2021年、東京2020パラリンピック競技大会閉会式のショーディレクターを務め、また、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の催事企画プロデューサーに就任する。その他、地方創生、都市開発に携わるなど常に時代に新しい価値を提供し続けている。
取材・文/内橋明日香 写真提供/小橋賢児
内橋明日香