2024年下半期ベスコスを読みとくキーワード
03. ECに新顔
知名度はあるものの、これまでランクインが少なかったブランドがECチャネルで上位に入った。「エスト(EST)」の2019年に誕生したエイジングケアライン“G.P.”は初のリニューアルで、それぞれの肌状態に合わせて3タイプを用意するなど機能性も高まり支持を集めた。そのほか、「アユーラ(AYURA)」も代表アイテムである入浴剤で1位を獲得。21年に限定発売した2層タイプの入浴剤が復刻し、即完売になるほどだった。「アスレティア(ATHLETIA)」もこれまで登場が少なかったが、スカルプケアとしてもシャンプーとしても使える2 in 1アイテムで首位を獲得した。いずれも商品力の高さは実証されている中で、リニューアルや復刻などのニュース性を発信しながら、パワーアイテムを発売したことが奏功した。
04. やっぱり保湿
24年上半期のボディーケアアイテムは肌の露出に伴い、ボディースクラブが上位を占めていたが、今期は夏の紫外線や乾燥による影響を受けて保湿商材が各チャネルで台頭した。ドラッグ・バラエティーストアで1位を獲得した「ニベア(NIVEA)」は高保湿タイプだが軽やかな使用感が好評だったことに加え、近年人気のキンモクセイの香りを備えたことも大きく、発売後は瞬く間に完売したほど人気だった。「ヴァセリン(VASELINE)」もブランドを代表するワセリンを主成分に潤いが持続すると評判のボディーローションがランクインした。“艶肌”をかなえられる保湿はもちろんだが、香りへの支持も高く「ほのかに香りを放つことで癒やし効果も得られる」といったバイヤーのコメントもあった。
05. 香りの時代
コロナ禍を経て根付いたのが香り文化だ。在宅勤務が定着する中でのオン・オフの切り替えや、外出機会の増加で香水を使用する頻度も高まっている。首元や腕、ウエストや膝の裏など、つける場所によって変わる香りを楽しむ人もいる。シーンやその日の気分によって香りを選ぶことも多く、ミニサイズから通常サイズまで容量の幅も増えていることも市場全体を底上げする。「シャネル(CHANEL)」の“ガブリエル シャネル ロー オードゥ トワレット”はジャスミンなど4種類の白い花をメインにした香りで、「高級感があり、普段とは違う特別感を演出できると人気。秋冬にもおすすめの香り」とのバイヤーの声。年間を通じて香りを楽しむ時代になっている。
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