子どもが大きくなったのに「つい言ってしまう声掛け」がちょっと切ない… 父母144人に聞いた
日ごろの習慣と結びついた「食」にまつわる言葉
続いて、食事中の声かけの言葉です。 「“よく噛んで食べなさいよ”。のどが小さい子どものころはよく噛まずに飲み込んでしまって詰まる可能性があったので口うるさく言っていたのが、まだ今も同じように言ってしまう」(42歳女性/主婦) 「“きちんと食事をしなさい”。もう大人だから食べたい時や食べたくない時があり、あれこれ言わなくても問題ない。なのについつい言ってしまう」(56歳男性/その他) 「“手を合わせてください。はい。いただきます!”と唱和しています。結局1人で言ってるけど……」(51歳男性/会社経営・役員) 「ご飯をこぼさないで」(49歳男性/会社経営・役員) 「熱いものを食べるときに“やけどに注意して”と言ってしまう」(51歳男性/営業・販売) 「“野菜も食べなさい”。私から注意しなくても自ら食べているのについつい言ってしまいます」(50歳女性/総務・人事・事務) 毎日の食事の時間にかけ続けた言葉。日々の習慣と密接に入り組んだ言葉は、声掛けの必要がなくなっても、つい口から飛び出してしまうようです。
何も言わなくても、1人でできるのに言ってしまう言葉
もう、自分でできるようになったのに、ついかけてしまう言葉です。 「ちゃんと手洗った?」(48歳女性/主婦) 「ちゃんと歯を磨きない」(49歳女性/主婦 ) 「つい“宿題やったの?”とか言ってしまう」 (52歳女性/主婦) 「“早く寝なさい”と言う」(61歳男性/医師) 「早くお風呂に入りなさい」(49歳男性/技術職) 日常生活を通じて、子どもの生活時間が親の体内時計に定着していきます。帰宅時間、食事、歯磨き、入浴など、一定の時刻をすぎると胸がザワザワして反射的に声をかけてしまうのかもしれません。 以上、子どもが大きくなってもつい言ってしまう言葉をお届けしました。 言葉の意味が伝わるように。事故に遭わないように。ちゃんと食べて大きくなるように。良い習慣が身に着くように。今回ご紹介した言葉には、過去の日常で積み重ねた工夫や心配の余韻が残っているんでしょうね。 いつの間にか不要になってしまった過去の言葉を書き留めて眺めてみると、たくさんの思い出がよみがえってきそうですね。
北川和子