有村智恵が語る女子プロゴルフツアー2024年前半戦 竹田麗央の強さと黄金世代の復活
【有村プロから見た竹田麗央の強さ】 ――ツアーの話に戻らせてもらうと、有村プロから見て今いちばん勢いのある選手は誰でしょうか。 よくいるじゃないですか、「前からこの人に注目してたんだよね」とか言っている人(笑)。でも、私は本当に竹田麗央選手にずっと前から注目しています。(出身が同じ)熊本県というのもあって、一昨年のオフですかね、堀琴音選手と原江里菜選手が熊本で合宿をしていて、竹田麗央選手もたぶん熊本にいるからということで、麗央ちゃんも誘って4人で一緒にラウンドしたんです。一緒に回ってすごく魅力的だなと思ったのは、彼女のフェードボールです。あれだけのハイフェードで飛ばせる選手って日本にはなかなかいないんですよ。飛ばし屋といわれる選手は、強めのドローボールを打つ選手が多いんですけど、強めのドローボールって、ちょっと力が入っただけでも曲がりやすかったりする難しさがあるんです。ですが、彼女のハイフェードは曲がり具合も安定していて、ショットにあまり危うさがありません。これは小技がついてきたら相当すごいところまで行くぞって、なんかもうワクワクしちゃって。 昨年は何度か勝利を逃すこともありましたけど、今年の(竹田選手が優勝争いをした)ヤマハ(ヤマハレディースオープン葛城)を見ていて、すごく悔しそうだな、と思った翌々週の熊本(KKT杯バンテリンレディスオープン)で優勝しました。彼女の場合、今年から花が開いたというよりは、勝つべくして勝った、もともとそれだけの実力があった選手なので、あとは海外メジャーでもすごい成績を残してほしいなって思っています。 (つづく) 【Profile】有村智恵(ありむら・ちえ)1987年11月22日生まれ。プロゴルファー。熊本県出身。10歳からゴルフを始め、九州学院2年時に日本ジュニア12~14歳の部優勝。3年時に全国中学校選手権を制した。宮城・東北高で東北女子アマ選手権や東北ジュニア選手権、全国高校選手権団体戦などで優勝。2006年のプロテストでトップ合格。2007年は賞金ランク13位で初シードを獲得した。2008年6月のプロミスレディスでツアー初優勝。2013年からは米女子ツアーに主戦場を移した。16年4月の熊本地震を機に日本ツアーへ復帰。2018年7月のサマンサタバサレディースで6年ぶりの優勝を果たすなど、JLPGAツアー通算14勝をあげる。2022年に30歳以上の女子プロのためのツアー外競技「LADY GO CUP」も発足させた。2022年11月に、妊活に専念するためツアー出場の一時休養を表明。2024年4月に双子の男の子を出産した。 YouTubeでインタビュー動画を公開中!!
text by Sportiva