有村智恵が語る女子プロゴルフツアー2024年前半戦 竹田麗央の強さと黄金世代の復活
【みんなやめていたらいつでもやめられたのに(笑)】 ――若手の台頭も目立ちますが、ベテランと若手では戦い方も変わりますか? 私たちもベテランだからすべてを知っているとかではなく、今は若い選手たちがすごくいいゴルフを見せてくれるので、「自分たちもああいう風にゴルフするにはどうすればいいんだろう?」と思いながら、探り探りでやっています。 若手とベテランで違いがあるかっていわれたら、いちばんの違いは練習量ですかね。"どれだけ球を打てる体力があるか"っていうところだと思います。ベテラン選手は、たくさん球を打っていればいい結果につながるかといえばそうじゃありません。どうしてもコンディショニング、ケアやリカバリーに割く時間が増えてくるので。 ――全米女子オープンで優勝争いを演じた渋野日向子プロをはじめ、今年は黄金世代の活躍が目立ちます。 そうですね、今年は"黄金世代復活の年"ですね。私もそうだったんですけど、同じ世代の選手が頑張っていると、自分の調子が悪くてもやっぱりあきらめられないんです。「あの子たちも頑張っているし、私も頑張らなきゃ」って。やめるきっかけもないというか。みんながみんなやめていたら、いつでもやめられるんですけど(笑)。 黄金世代は人数も多いので、その分自分も頑張らなきゃという思いも強いんじゃないでしょうか。今年は(大里桃子選手、新垣比菜選手のように)復活した選手もたくさんいて、彼女たちが今のゴルフツアーをずっと引っ張っていてくれているんだろうな、と感じています。しかも、みんな可愛くて、みんないろんなキャラクターがあって、いろんな強さがあって。こんなに魅力的な選手が揃っている世代ってなかなかないよなって思うんです。 だから今、ツアーを客観的に見ていると、誰を応援していいかわからないくらいです。「この子も可愛い、この子もいい子」みたいな(笑)。もう誰を選んでいいかわからないんです。 ――有村プロの同期といえば......? 私の場合、同期っていうくくりが難しいんですよ。私と同じ年のプロテスト合格者だと、今もツアーにいるのは笠りつ子選手くらいしかいないのかな。同級生っていうくくりだと、りつ子もそうだし、原江里菜選手もそうだし、穴江詩選手、吉田弓美子選手、服部真優選手とか、(現役ツアー選手が)結構多いですね。 ――そうですね。同級生というイメージがあまりないかもしれません。 私たちの時代は、プロデビューのタイミングがバラバラで、みんなが一気に出てきた世代じゃないので、同い年と思われてないんですよ。今は同い年の選手たちが毎年一気にプロテストを受けるので、「〇〇世代」って呼びやすいですよね。「ダイヤモンド世代」(※)の次は何世代なんだろう?(笑)。※2003年度生まれの女子プロゴルファーの総称。主なプロに桑木志帆選手、神谷そら選手、竹田麗央選手、尾関彩美悠選手、川崎春花選手など