腸を刺激して腸のぜん動運動を促す〈寝たままストレッチ〉便秘を早めに解決したい人はぜひやって!
季節の変わり目でお腹の調子がイマイチ…なんてことはありませんか?便秘、お腹の張り、スッキリ出ていない感などのお腹の違和感は、早めに解決したいものです。 ◆写真で詳しいやり方を見る→腸を刺激して腸のぜん動運動を促す〈寝たままストレッチ〉 ■季節の変わり目と腸 まだまだ残暑が厳しいですが、朝晩は日に日に涼しくなっており、暦の上では秋を迎えています。季節の変わり目は胃腸に不調が出やすく、インナーケアを重視したい時期です。さらに、東洋医学では、秋は肺と大腸を労わるべき季節で、肺が弱ると大腸が乾燥して便秘になり、アレルギー症状も出やすくなるとされています。 つまり、今の時期は便秘になりやすいため、しっかりデトックスできる体にしておくことが大切なんです。 ■便秘の2大原因 便秘の2大原因は、腸のぜん動運動の弱まりと自律神経のバランスの乱れです。 ■■ぜん動運動 便を押し出す腸のぜん動運動が鈍くなると、腸内に便が滞在する時間が長くなります。すると、便の水分が吸収されすぎるとともに、腸からの水分分泌も低下して便秘を引き起こします。 ■■自律神経の乱れ 交感神経、副交感神経のうち、腸のぜん動運動を促進させているのは副交感神経です。興奮時や活動時などのがんばりモードの交感神経が優位な時は、ぜん動運動は抑制されてしまいます。旅先で便秘になりやすいのは、いつもとは違う環境に脳がストレスを感じて交感神経が働きすぎてしまうためです。 ■便秘と血液の関係 便が長く腸に停滞していると、有害物質が発生し腸内環境が悪くなります。この有害物質が腸壁から血液にも取り込まれて、血液もドロドロに。きちんと出せる体にして、血の流れを改善していきましょう。 また、便秘解消以外にも、腹部の大きな血管をストレッチや運動で刺激することで血管の若返り効果も期待できますよ。 ■うつ伏せストレッチのススメ 今回ご紹介するストレッチのポイントは、うつ伏せのポジションで行うことです。 うつ伏せで自分の体をマットやベッドにあずけ、お腹をゆらゆら揺らして体の力をほどよく抜いておでこを手の上に乗せると、脳にもお休みしていいよという指令が入るんです。うつ伏せで腹式呼吸をゆったり行い副交感神経のスイッチを入れ、腹部を呼吸でマッサージしながらストレッチをすることで、腸を刺激して腸のぜん動運動を促します。 ■ストレッチのやり方 1)マットやベッドの上にうつ伏せになり、重ねた両手の上におでこを乗せる。脚を腰幅に開いてお尻をゆらゆら揺らし、体の余分な力を抜いておく。 2)左膝を骨盤の真横に開く。真横だと辛い場合は、膝の位置を少し下げても良い。 3)吸う息でお腹が床に重たく沈み、吐く息でお腹が軽くなる腹式呼吸を繰り返し、ゆったり腹部にストレッチをかける。 4)余裕があれば、上体を少し持ち上げて肩の下に肘がくる位置で前腕を床につけたスフィンクスポジションで、同様に左膝を横に開いてストレッチを深める。 5)反対側も同様に行う。 ●ポイント 膝を横に開いたら、30秒くらいゆったり腹式呼吸を行いましょう。4)のスフィンクスポジションにも挑戦する場合は、胸が下に沈むと肩に負担がかかるため、前腕で床を押して胸は引き上げ、お腹は床におろしておきましょう。腰に違和感がある場合は、うつ伏せで行ってください。 ライター/高山ゆかり(ヨガ講師)
高山ゆかり