今後もネットワークを維持して議論を進めたい──自民党web3PT第4回「DAOルールメイクハッカソン」議事要旨
巻組
高齢化や人口減少によって増加している「空き家」問題を解消する手段として、住民が運営に参加する「DAO型シェアハウス Roopt DAO」を紹介。
Tales & Tokens
ユーザーの行動によって変化する動的NFTと、店舗や観光地と連携したチェックイン機能を組み合わせた体験型NFTをベースに岩手県遠野市で活動する「TONO DAO」の取り組みを紹介。
スパークル・みちのくDAO
東北に本社を構えるベンチャーキャピタルとして、起業家・事業家と地域の企業、教育機関、行政、金融機関をつなぎ、地域活性化・地方創生を目指す「みちのくDAO」の取り組みを紹介。
ディー・エヌ・エー
「愛媛県Web3.0人材育成検証事業におけるDAOの活用」と題して、クリエイターエコノミーをテーマとした「みきゃんNFT」での取り組みを紹介。
ネオ山古志村世話人DAO・牛の角突きファンクラブ
地域活性化におけるDAO活用の最初期の事例となった「山古志DAO」。そこからアップデートした「ネオ山古志村」とその運営を行う「世話人DAO」、先行してDAO化を進めている「牛の角突きファンクラブ」の取り組みを紹介。
「見知らぬ人々がオンラインで安全に働ける方法」
これまでの3回のハッカソンと同様に、各事業者のプレゼンテーションでは、法人格、税制、匿名性などが課題として指摘され、特に今回は地域活性化・地方創生をテーマとしている取り組みが多く、DAOへの自治体の参加、関与が課題としてあげられた。 3回目のハッカソンでは、DAOの定義として「スマートコントラクト」をどのように取り扱うかが議論となったが、今回はDAOを「もっとも広い定義」で捉えているという意見が複数あり、具体的には「見知らぬ人々がオンラインで安全に働く方法」「得意なことを持ち寄って、共通する目的に望める組織」という発言が印象的だった。一方で「スマートコントラクトは、文化祭を行うことと同じくらい簡単」との指摘もあった。 両者のスタンスは対極にあるように思えるが、スマートコントラクトやNFT、トークンはあくまでツールであり、DAOが目指す本来の目的のために上手に使いこなしていくことが重要という理解は共通していた。 また会場から、DAOメンバーのKYC(本人確認)にマイナンバーカードを活用する取り組みが紹介され、プレゼンを行った事業者の中から「実際に話を進めている」という発言もあった。 4回にわたって開催された「DAOルールメイクハッカソン」も今回でひと区切り。まとめの挨拶として平議員が「4回のハッカソンが終わり、いろいろな論点が出た。ひとつのルールを決めて、すべて網羅できるとは思っていない」「一度区切りをつけるが、今後も継続的にこうした取り組みをやっていきたい」と語った。さらに平井議員が「日本中でこれだけ多くの人たちが、次の日本を考えて活動している以上、我々のチームでもDAOを取り巻く問題に関して知恵を出し、また今回のネットワークを維持して議論を進めていきたい」「ここからがスタート」と税制改正も含めて、新たな展開に向けて取り組む姿勢を示した。 今後のweb3PTでの意見集約、ルールメイクに関する取り組みなどについては、随時お伝えしていく。 |文・編集:CoinDesk JAPAN編集部|資料:自民党web3PT|写真:CoinDesk JAPAN編集部
CoinDesk Japan 編集部