東海大高輪台が先輩Jリーガーたちの訪問、練習参加に刺激。注目DF椎橋拓己は個の成長と来年度の全国出場、プリンス昇格を誓う
プロで活躍するOBたちから刺激。東海大高輪台高(東京)の選手たちが、来年度の全国大会出場とプリンスリーグ関東昇格を誓った。 【写真】「美しすぎ」「めっちゃ可愛い」柴崎岳の妻・真野恵里菜さんがプライベートショット披露 24日、MF武井成豪(FC大阪)とFW藤井一志(大宮)とFW桑山侃士(東海大、町田内定)が、母校・東海大高輪台の練習を訪問。練習開始前に挨拶と高校生との一問一答、そして記念写真に収まり、武井と藤井はトレーニングにも参加した。トレーニングには東海大1、2年生のOB3人も参加。高校生たちは先輩Jリーガーたちのテクニックや判断の速さに食らいつき、プロの基準を学んでいた。 武井は今治からFC大阪へ移籍した今年、主力ボランチとしてJ3で36試合に出場してチームの6位とJ2昇格プレーオフ進出に貢献した。また、藤井はルーキーイヤーの今年、J3の28試合に出場して6得点をマーク。大宮のJ3優勝、J2昇格の力になっている。そして、東海大4年生の桑山は、内定先である町田の特別指定選手としてJ1の3試合を含む公式戦5試合を経験。来季以降の活躍が期待される大型FWだ。 武井は、2016年に東海大高輪台がインターハイへ出場した際の10番。当時の雰囲気について後輩から質問を受けると、「サッカーに対してはしっかり向き合っていた選手が多かったかなと思います。隣にいるやつに負けない、みたいなライバル心があった」と説明。また、主将、10番として2019年度の選手権予選準優勝を経験している藤井は、当時シュート練習を続けていたことを明かし、「今すぐに結果は出ないかもしれないですけれども、その先っていうところを見続けて努力してれば、いずれ自分の武器になると思う。やり続ければ武器になっていくと思う」とアドバイスを送った。 また、藤井の1学年下で10番の桑山は高校時代にCB、ボランチ、トップ下、FWとハイレベルなユーティリティ性を発揮した。東海大では全国区の強豪の選手たちとチームメートになったが、高校時代に磨いてきた力を武器に活躍してJ1クラブへ。そのFWは「(全国区の強豪校の選手と)個の力はそんなに変わらないと思った。高輪でやった3年間というのは間違っていなかったんだなと思ったので、これからも自分を信じて頑張って欲しい」とエールを送っていた。 東海大高輪台は今年、選手権予選準々決勝で優勝校の帝京高から先制点を奪いながら、2-4で逆転負け。それでも、東京都2部リーグで2位に入り、来季の同1部リーグ昇格を決めている。 183cmの注目DF椎橋拓己(2年)は、「自分たちの代は絶対全国行きたい。あと、去年の代がT1(東京都1部)リーグに上げてくれた。今年(新チーム)はプリンスリーグに上げるために、優勝したいなっていうのがあります」と力を込め、U-16東京都選抜の一員として国民スポーツ大会で奮闘している188cmの“大器”DF安田礼(2年)も「関東予選は関東大会出て、インターハイ、選手権はもう絶対全国。優勝を狙いたいです」と誓った。 現2年生は藤井の教育実習生時代に、授業を受けた経験があるという。その先輩からの言葉は刺激に。椎橋は「1人でここ(練習場)に来て自主練したり。そういうところでやっぱ他の人と違うところが出てくるのかなと思います」という。先輩たちとのトレーニングで感じたことも来シーズンに結びつけていく。 椎橋は右SBから新チームではCBへ転向。技術力は特に高く、一つ一つのパスやドリブル、ロングフィードで違いを生み出す。抜群のスピードも魅力のDFは課題の空中戦を高めて「絶対無失点っていうのがあって、相手を潰す覚悟でいきたいなって思います。みんなから注目されるような選手になりたいです」と意気込んでいる。 現2年生は1年時に「ニューバランスチャンピオンシップ 2023 U-16」で昌平高(埼玉)を破るなど、準優勝。椎橋と安田の両CBや攻守の要を担うMF川地瑛太(2年)、MF土田歩汰(2年)、MF中島功晴(2年)ら力のある選手が多い。椎橋は「1人1人みんな個が強くて、(東海大高輪台らしく、)結構パスで崩せるのかなって思います」。加えて、現1年生も関東ルーキーリーグCリーグで優勝し、初のBリーグ昇格を果たしている世代だ。 この日、武井や藤井は「自分もプロの世界で活躍して待っているので、ここから一人でも多くこの世界で一緒にプレーできる選手が出てくれば嬉しい」と期待していた。マメにグラウンドへ顔を出しているというFW横山歩夢(バーミンガム)を含め、先輩たちから守備の大切さや雰囲気の大切さも学んでいる東海大高輪台が、個人、チームとして成長して先輩たちに恩返しする。